プルーフ・オブ・ステーク(PoS)の発明から今までの歴史

2019年に入り、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用したトークン・ブロックチェーンが特に目立つようになり、トークンをステーキングしているユーザーも増えてきたのではないでしょうか。

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しかし、PoSはそれほど新しい理論ではなく歴史があります。本コラムでは、PoSがどのように発展してきたかについて解説します。

最初のPoS登場は2012年

2012年にピアコイン(Peercoin)という最初のPoSを採用した暗号通貨がリリースされました。PoSは、コインを持っている量によってブロック生成できるノードを選出できるメカニズムですが、最初に提案したのがサニー・キング(Sunny King)です。

当時、イーサリアム(Ethereum)のようなコンセプトも存在していなく、Peercoinスマートコントラクトを備えていません。ビットコイン(BTC)やライトコイン(LTC)のように支払いや価値の保存を想定した暗号通貨でした。当時、このPoSの発明の動機はもちろんビットコインのマイニングにおける環境破壊や電気代効率を案じてでした。

2013年にはPeercoinのリリースのあとに多くの他のプロジェクトがPoSのコンセプトをフォローし始めました。ネクスト(NXT)などがどの一つです。

現在に影響を与える動きがあった2014年

2014年、ジェ・クォン(Jae Kwon)という開発者がテンダーミント(TenderMint)のホワイトペーパーを発表しました。このプロジェクトが後にコスモス(COSMOS)に発展しますが、今のイオス(EOS)やネオ(NEO)などさまざまなDPoSブロックチェーンに影響を与えています。

同じく2014年にヴィタリック・ブテリン(Vitalik・Buterin)がイーサリアムの構想中にプルーフ・オブ・ワークPoWからPoSに移動することを明示しました。イーサリアムは2020年から段階的にPoSを取り入れますが、これは突然決まったものではなく、初期から決められていたデザインです。

また、2014年にダニエル・ラリマー(Daniel Larimer)という開発者によって、ビットシェアーズ(BitShares)がリリースされます。これは最初のDPoSのブロックチェーンです。
TenderMintのホワイトペーパーから影響を受けましたが、実際にプロダクションとしてはラリマー氏の方がリリースが早かったといえます。

多くのPoSブロックチェーンがローンチへ

2015年に入りイーサリアムがメインネットでリリースされました。また、この年にリスク(LISK)やウェーブス(Waves)などのプロジェクトもリリースされています。

2016年にはCOSMOSのホワイトペーパーが発表。COSMOSについては下記のコラムで解説しています。

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時は進み2019年、COSMOS、ポルカドット(Polkadot)など多くのPoSのブロックチェーンがメインネットでローンチ、またはこれからリリースされる予定です。

実験フェーズながらも議論と実装が進む

2012年に最初にPoSを提案したPeercoinの段階では、ビットコインのようなのような通貨トークンにPoSを取り入れることでした。しかし、これらについては富めるものが富むシステムになっている通貨は信頼されないという観点でほとんど全てが失敗しました。

しかし、その後に数段回の議論を経て、アプリケーションを開発するためのスマートコントラクトプラットフォームや他のなにかしらの用途にPoSを取り入れることが主になっています。いずれも実験フェーズではありますが、議論も実装もさまざまなものが進んでいると言って良いでしょう。

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