ビットコイン(BTC)のマイニング難易度調整が続いています。利益が減少する中多くのマイナーが離脱しハッシュレートが落ち、マイニング難易度も同様に下がっています。直前の2ヵ月は下落せずに現状を維持していましたが、ここに来て下向きの調整が続いているのです。
予想できなかった下方調整
マイニング難易度は上昇すると予測されていましたが、実際には下落しています。ここ数か月の悪化する収益を見て、マイナーたちは活動を継続するためにあらゆる手段を講じてきました。ハッシュレートの下落にともない、1時間当たりに生成されるブロック数も減少を続けていました。
ハッシュレートは6月に史上最高値を更新しましたが、7月の下落を見るとこの傾向は短命に終わりそうです。前の週のブロック生成数は1時間当たり6.18でしたが、それが直近では5.70と7.71%ほど減少しています。その結果、前の週にマイニング難易度が通常レベルに回復したにもかかわらず、その後連続して2回にわたる難易度の下方調整が生じました。
こうした状況の中7月9日の土曜日には、わずか6分半の間に合計6つのブロックが生成されるという、マイニング業界では前代未聞の事態が発生しました。これは通常ではあり得ないことですが、それにもかかわらずハッシュレートは下落を続けています。
マイナーが被る深刻な利益損失
マイナーの利益の減少は、いかなる手段をもってしても解決できていません。今のところ直前の数週間においてマイナーの利益は減少傾向が続いています。直近1週間の1日当たりの利益は1,839万ドル(約25億5,300万円)で、前の週の1,864万ドル(約25億8,800万円)から1.34%も減少しました。
一方トランザクションボリュームが減少する中で、手数料は増加しています。前の週1週間の1日当たりの手数料総額は28万310ドル(約3,890万円)だったのに対して、直近1週間では40万4,688ドル(約5,620万円)と44.37%も増加しました。この手数料の高騰は利益全体に対する手数料の割合を0.7%押し上げ、総利益に占める手数料の割合は2.2%と、過去最高レベルを記録しています。
オンチェーンの測定データほとんどが下落傾向にある中で、手数料だけが今後も上昇傾向を続けるでしょう。1日に実行されるトランザクション数が1.76%減少する一方で、1日のトランザクションボリュームは8.69%減少しています。その他にも、平均トランザクション総数は7.05%下落して、1ブロック当たりのトランザクション数は、1週間当たりの平均で1,814から1,782へと下落し、1.76%の減少となっています。
参考
・Bitcoin Mining Difficulty Adjusts Downward For Second Time In A Row
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