- CZ 「Craig Wrightはサトシ・ナカモトではない」
- 我慢の限界に達したとするCZ氏は、「Wright氏はサトシ・ナカモトではない。これ以上自称したり、業界の人間を攻撃すれば、仮想通貨BSVの上場廃止も辞さない。」などと言及、警告を行う事態に陥っている。
CZ 「Craig Wrightはサトシ・ナカモトではない」
世界最大手の仮想通貨取引所BinanceのCZ氏はSNS上で、自称ビットコイン発明者のCraig Wright氏に対して、怒りを訴えた。
CZ氏は、「Wright氏はサトシではない。これ以上自称したり、業界の人間を攻撃すれば、仮想通貨BSVの上場廃止も辞さない。」と、上場廃止の可能性を示唆する事態に陥っている。
仮想通貨BSVは、昨年11月にビットコインキャッシュから分裂した新たな通貨で、その開発チームはWright氏が率いるnChainだ。
Craig Wright is not Satoshi.
Anymore of this sh!t, we delist! CZ Binance (@cz_binance) 2019年4月12日
事の経緯としては、イーサリアムの創設者ビタリック・ブテリン氏が以前共同で立ち上げた仮想通貨メディア「BitcoinMagazine」の公式アカウントがWright氏のことを詐欺師と指摘していたが、Wright氏の主張を支持するCoinGeek社のCEOであるAyre氏は先日、「彼が今、否定するすべての人に対して訴訟を起こしている。」と宣戦布告めいた意味合いを伝えた。
Wright氏は先日、自身のツイッターアカウントを削除し、ソーシャルメディアを立ち去ったが、直近では米CFTCに対し自分自身がサトシであることを証明する書類を提出し、サトシ・ナカモトを独自の特許として申請まで行なっている。
CZ氏はWright氏が度を超えた行為に対して、我慢の限界を示したほか、取り扱っているBSVの上場廃止をほのめかした。
Binanceはこれまで複数の仮想通貨の上場を廃止している。その判断基準は、主にプロジェクトの進捗や、開発チームのコミュニケーションなどの健全性に準拠したものだったが、実際の原因は明かされなかった。
しかし、CZ氏が今回、BSVプロジェクトのリーダーの素行を「プロジェクトの健全性」の要素に該当するとして示唆したことは、過去に例がない。
CZ氏だけでなく、イーサリアムのブテリン氏も、「Wright氏が好きに自称すること自体は構わないが、我々にもそれを信じない自由がある。」と、Wright氏の自称を否定している。
Craig Wright absolutely should have a voice. But so do all of us laughing at his stupidity.
— Vitalik Non-giver of Ether (@VitalikButerin) 2018年11月12日
常に議論の中心となる「サトシ・ナカモト」の正体に関しては諸説あるが、仮想通貨プロジェクトの人物が起こした物議が、特定通貨の上場ステータスにまで影響が及ぼす事例となるのか注目が集まっている。