ビットコインは「巨大なポンジスキーム」?ボリス・ジョンソン元首相が強く批判

結論

英国のボリス・ジョンソン元首相が2026年3月13〜14日にかけて、デイリー・メール紙のコラムおよびX(旧Twitter)でビットコインを「巨大なポンジスキーム」と呼び、仮想通貨業界に波紋を広げました。

これに対し、ビットコイン最大の法人保有企業・Strategyのマイケル・セイラー会長をはじめとする業界関係者が即座に反論。

SNS上では4.1百万インプレッションを超える大規模な議論に発展しています。

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ジョンソン元首相の発言——発端は「知人の詐欺被害」

ジョンソン元首相は2026年3月14日(現地時間)、英大手紙デイリー・メールのコラムでビットコインへの強い懸念を表明しました。

Xへの投稿は3月13日で、「ビットコインが巨大なポンジスキームだとずっと疑っていたが、こうした被害の話を聞くにつれ、自分の懸念は正しかったのではないかと感じている」という一文とともにコラムへのリンクが貼られました。

 

記事の冒頭で紹介されたのは、オックスフォードシャーに住む年配の知人の実話です。

その人物はパブで出会った人物から「ビットコインで投資額を2倍にする」と持ちかけられ、約500ポンド(約10万円)を渡しました。

その後3年半にわたって各種手数料を支払いながら返金を求め続けましたが、最終的に約2万ポンド(約380万円)を失い、「生活費の支払いにも困る状況」になったといいます。

 

ジョンソン氏はコラムの中で次のように述べています。

「すべての仮想通貨は最初からポンジスキームだとずっと疑っていた。このような仕組みは、新たな信者投資家の定常的な供給に依存している」

 

さらに「高齢者がビットコインの名のもとに詐取されればされるほど、幻滅は早く広がる」とも述べ、特に知識の少ない高齢者が被害を受けやすい現状を警告しました。

ビットコインには本質的な価値がなく「コンピューター上のデジタルコードに過ぎない」とも主張し、「ポケモンカードのほうがまだ数十年にわたるファン層があり取引可能性が高い」という比較表現も用いています。

 

また、匿名の創設者サトシ・ナカモトが特定・追跡できないため被害に遭った投資家が損害回復を求める相手がいないと指摘。

「ビットコインへの信頼が失われれば崩壊する。それは集団的な信念に過ぎない」と結論付けました。

業界の反論—セイラー氏「ポンジの定義を満たさない」

ジョンソン氏の発言は公開直後から、仮想通貨業界の著名人たちによる強い反発を受けました。

 

マイケル・セイラー(Strategy会長)

世界最大のビットコイン法人保有企業・Strategyのセイラー会長はXに投稿し「ビットコインはポンジスキームではない」と明確に反論しました。

「ポンジスキームには中央管理者が必要で、早期投資家への支払いを新規投資家の資金で賄う構造が必要だ。ビットコインには発行者も、プロモーターも、保証されたリターンも存在しない。あるのはコードと市場の需要によって動く、オープンな分散型の金融ネットワークだけだ」

なお2026年3月8日時点でStrategyのBTC保有量は738,731BTCにのぼります。

ピエール・ロシャード(Bitcoin Bond Company CEO)

ロシャード氏は英国政府の財政構造に直接切り込みました。

「英国こそ借金によって成り立つ巨大なポンジスキームだ」

英国政府の財政赤字と国債依存を皮肉った反論として、SNS上で大きな反響を呼びました。

パオロ・アルドイーノ(Tether CEO)・アダム・バック(Blockstream CEO)

Tether CEOのアルドイーノ氏は、ジョンソン氏の投稿に追加されたXのコミュニティノートを引用する形で反論を示しました。

ビットコインの初期開発者でBlockstream CEOのアダム・バック氏は、ジョンソン氏の愛称「Bozza」と笑いの絵文字だけを投稿。言葉で反論するまでもないという姿勢を示しました。

BitMEXリサーチ

「ビットコインを誰が管理しているのか」というジョンソン氏の問いに対し、BitMEXリサーチは一言で答えました。

「誰も管理していない(Nobody is in charge.)」

Xのコミュニティノートと一般ユーザーの反応

ジョンソン氏の投稿にはXの「コミュニティノート」機能による注釈も追加されました。

「ポンジスキームは元本保証に近い高利回りを約束するもの。ビットコインには発行者が存在せず、価値は完全に自由市場で決まる。コードは完全に公開されており、誰も特定のバージョンの実行を強制されない」

一部のユーザーは英国政府の財政赤字や中央銀行のコロナ禍での通貨増刷を引き合いに出し、「むしろ英ポンドこそポンジではないか」と皮肉を込めた反論を展開しました。

そもそも「ポンジスキーム」とは何か

今回の議論の核心は「ビットコインがポンジスキームの定義を満たすのか」という点にあります。

ポンジスキームとは、新規投資家から集めた資金で既存投資家への利益を支払い続ける詐欺的な仕組みです。

必ず破綻し、最終的に大多数の投資家が損失を被ります。1920年代にチャールズ・ポンジが行った詐欺が語源です。

ポンジスキームの主な特徴は以下のとおりです。

 

  • 元本保証や高利回りの約束がある
  • 中央管理者(詐欺師)が存在する
  • 新規投資家の資金が旧投資家への支払いに充てられる
  • 運営実態が不透明で隠蔽されている

 

一方でビットコインには、約2,100万枚という発行上限が設定されており、その発行スケジュールはコードで公開・固定されています。

特定の管理者や保証された利回りは存在せず、価格は市場の需給によって決まります。

 

ジョンソン氏が批判の軸に据えたのは「グレーター・フール理論(より大きなバカ理論)」とも呼ばれる考え方です。

これは「自分より後に高値で買う人間がいることだけを期待する投資」を指します。

この批判はビットコインの本質に関する長年の論争であり、「内在的価値があるかどうか」という点で今なお意見が割れています。

世界銀行・学術機関の見解—「ポンジではない」

今回の議論では業界関係者だけでなく、第三者機関もビットコインのポンジ性を否定しています。

2014年に公表された世界銀行のレポートは「ビットコインは意図的なポンジスキームではない」と結論付けており、スイス連邦評議会のレポートも同年、「ビットコインには典型的な利益の約束が欠けているため、ねずみ講とは見なせない」との見解を示しています。

 

また、ビットコイン批判者としても知られるシカゴ大学の法学者エリック・ポスナー氏(2013年時点の発言)も「真のポンジスキームには詐欺と中央管理者が必要だ。ビットコインには保証されたリターンを約束するプロモーターがいない」として、ポンジではなく「集団的な幻想(collective delusion)」に近いと表現しています。

 

過去にもNYU教授の経済学者ヌリエル・ルービニ氏(「ドクター・ドゥーム」の異名を持つ)が「リアルバブルのポンジスキーム」と批判し、欧州中央銀行(ECB)のファビオ・パネッタ理事も否定的に評したことがあります。

こうした批判は以前から繰り返されており、今回のジョンソン発言も新しい論点というよりは既存の議論の再燃という側面が強いといえます。

皮肉な事実—ジョンソン政権が英国の暗号資産規制の礎を築いた

今回の批判には、見逃せない歴史的な皮肉があります。

ジョンソン政権(2019〜2022年)において財務大臣を務めたリシ・スナク氏(後に首相就任)は、英国を「グローバルな暗号資産ハブ」にすると宣言し、ステーブルコインを有効な決済手段として認める動きを主導しました。

 

英国金融行動監視機構(FCA)は2019年から暗号資産の規制整備を開始し、現在ではビットコイン現物ETFの承認やステーブルコインの規制フレームワーク整備が進んでいます。

つまり、今回批判を行ったジョンソン氏自身の政権が、英国の暗号資産産業が育つ土台を作っていたことになります。

価格への影響は限定的—発言翌日も7万ドル台を維持

発言後のビットコイン価格を見ると、市場への影響は限定的でした。

3月15日時点でビットコインは7万1,800ドル台で推移しており、前日比1.5%程度の上昇を維持。

著名な元首相による批判発言にもかかわらず、機関投資家やETFへの資金流入が支えとなり、相場は落ち着いた動きを見せています。

 

なお今回の議論は、ビットコインの採掘累計が2,000万枚を突破した直後のタイミングに重なりました。

CoinbaseのCEOブライアン・アームストロング氏はその直前に「残り100万枚の採掘には100年以上かかる。分散型でインフレに強いグローバルマネーだ」と投稿しており、ジョンソン氏の発言との鮮明な対比として話題になっています。

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よくある質問(Q&A)

Q1. ボリス・ジョンソン元首相はなぜビットコインを「ポンジスキーム」と批判したのですか?

ジョンソン元首相は、知人がビットコイン関連の詐欺で資金を失った事例を紹介し、「新しい投資家の資金に依存しているのではないか」という懸念を示しました。

そのうえで、ビットコインは「コンピューター上のデジタルコードに過ぎない」と述べ、内在的価値がない可能性を理由にポンジスキームではないかと批判しました。

Q2. ビットコインは本当にポンジスキームなのでしょうか?

一般的なポンジスキームは、中央の運営者が新規投資家の資金を既存投資家への配当に回す仕組みです。

ビットコインには中央管理者や利益保証が存在せず、価格は市場の需給によって決まります。

そのため、世界銀行やスイス連邦評議会の報告では「ビットコインは意図的なポンジスキームではない」との見解が示されています。

Q3. この発言はビットコイン価格に影響しましたか?

ジョンソン氏の発言後もビットコイン価格は大きく下落せず、約7万ドル台を維持しました。

機関投資家の資金流入やETFへの投資が続いていることもあり、市場への影響は限定的だったとみられています。

まとめ

ジョンソン元首相の「ビットコイン=ポンジスキーム」発言は、英国発信という点でメディアインパクトは大きかったものの、業界や学術機関からの反論は迅速かつ論理的で、市場への実質的な影響は限られました。

整理すると、ジョンソン氏の知人が遭遇したのは「パブで持ちかけられた詐欺」であり、ビットコインの構造そのものとは切り離して考える必要があります。

 

一方で「内在的価値があるかどうか」「新規投資家への依存度が高すぎないか」という論点には、長年答えが出ていない部分もあるのが実情です。

著名政治家・著名経済学者による批判が定期的に繰り返されてきた歴史を振り返っても、ビットコインはその都度議論を乗り越えて現在に至っています。

 

今回の発言も、仮想通貨への関心と議論を改めて喚起する一幕として記録されていくでしょう。

ビットコイン投資を検討している方は、こうした批判論点も踏まえた上で、リスク管理を前提に判断されることをおすすめします。

参考情報・引用・出典

  • Boris Johnson (@BorisJohnson), X投稿, 2026年3月13日
  • Boris Johnson, Daily Mail, 2026年3月14日掲載コラム
  • Michael Saylor (@saylor), X投稿, 2026年3月13日
  • CoinDesk「Boris Johnson calling Bitcoin a 'Ponzi' draws rebuttal from Michael Saylor and others」2026年3月14日
  • ZyCrypto「Boris Johnson's Bitcoin Ponzi Claim Contradicts World Bank Findings, University of Chicago Scholar」2026年3月14日
  • Wikipedia「Economics of bitcoin」(世界銀行・ポスナー氏の見解の出典)

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