- 1週間の重要ニュースを振り返り
- 仮想通貨市場の価格など市況に影響のあったものを中心に、1週間の重要ニュースを選別。BTC価格が大きな急落を見せたほか、モナコインのコインチェック上場やXRPの流出事件、リップル社の新指針の発表など重要ニュースが続いている。
過去1週間の重要ニュースを振り返り
本記事では、市況に影響のあった過去1週間の重要ニュースをまとめている。
*ビットコイン一週間5/31〜6/7の価格推移概況、一週間の騰落率:-5.35%
本日6/7のビットコイン価格=870,898円
ビットコイン、ドミナンスの推移
ビットコイン一週間のドミナンスは55%以上を維持しながら安定した推移を見せている。
6/3(月):ビットコイン終値=913,738円
日本、米国、欧州の主要銀行が共同で、ブロックチェーン技術をベースとした電子通貨の発行に関する構想が持ち上がっていることが明るみに出た。
仲介業者を減じることで、国際送金にかかる取引手数料の削減や即時送金を可能にすることが、電子通貨発行の目的だという。
6/4(火):ビットコイン終値=863,230円
それまで上昇トレンドにあったビットコインは、91万円付近の支持線を割り込んだことで、約7万円幅急落した。これに伴い、イーサリアムやリップルなども一時前日比10%安となり、それまで高騰していた仮想通貨市場も全面安となった。
この急落に関しては、大口投資家を比喩する”クジラ”が要因とする見解も広まっている。
仮想通貨アナリストのmakoveli氏によると、正体不明の大口投資家が、25,000BTC(当時レートで230億円相当)をダンプして買い戻すことで相場を下落に転じさせながら、13億円相当の利益を得ることができたと指摘している。
4日午前8時ごろ、正体不明のウォレットから米大手取引所コインベースのウォレットに25,160BTCが送金されたことが確認されている。
25,160 #BTC (213,365,388 USD) transferred from unknown wallet to #Coinbase
— Whale Alert (@whale_alert) 2019年6月3日
Tx: https://t.co/qOcVbVSg0b
タイムスタンプを参照すると、午前7時37分頃に大口送金が行われており、この30分後の午前8時過ぎからビットコイン価格は急落に転じている。
また、そこからさらに40分後に再びコインベースの口座から11,000BTCが送金された。この2つの取引は違うアドレスに宛てられていたが、最初の暴落前の送金額25,160BTCと総額が一致する。
急落から1時間後には、米コインベースのアカウントから別の口座へ14,160BTCが送金された。
なお、米国時間4日1:00(日本時間10:00)にBitMEXのメンテナンスがあり、ポジション解消の動きに合わせて売り仕掛けられた可能性も指摘された。
6/5(水):ビットコイン終値=831,650円
モナコイン(MONA)がコインチェックに上場した。国内取引所への新規上場は、約1年4ヶ月ぶりだ。
【Monacoin(MONA)の取り扱いを開始しました!】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2019年6月5日
2019年5月31日に公開しておりました「Monacoin(MONA)」の取扱につきまして、本日より開始致しましたことをお知らせします。https://t.co/oKbdNditTg
投機目的のスキャルピングに加え、他取引所との乖離が広がったことでアービトラージ(裁定取引)目的の買いが相次いだ結果、コインチェックでは他取引所の2倍近い価格となる700円を超える暴騰を見せた。
モナコイン上場に関する詳細はこちらから
米SEC、Kik社未登録証券の疑いで起訴
米SEC(証券取引委員会)が2017年にICOで独自通貨「Kin」のトークンセール(ICO)を行なった人気メッセージアプリ「Kik」社を未登録証券販売の容疑で起訴したことが発表された。
先週はKik社が米規制当局を直接告訴していく方針を見せた後の規制当局からの摘発であるため、今後仮想通貨業界を大きく左右する裁判が始まることが予想される。
6/6(木):ビットコイン終値=834,900円
過去数ヶ月間に渡り、仮想通貨市場で取り沙汰されている「出来高水増し疑惑」の問題を受け、米リップル社が対応策を発表。リップル社は、「決定的な解決策ではない」と前置きした上で、3つの取り組みを公表。市場透明化を目的とした新たな取り組みを公開した。
概要は、以下の通りだ。
- 同分野で信頼できるパートナーと積極的に協力し、問題の範囲および規模への理解をさらに深める
- 市場データの新たな入手手段や要件見直しを含む、XRPの数量報告に対する自社のアプローチを査定中
- 今四半期のXRP売上高に関して、より保守的なアプローチを用いる(重要)
今回の発表によって、リップル社が行うXRP販売量が減少する可能性も生じている。
6/7(金):ビットコイン終値=867,670円
海外仮想通貨取引所GateHubにて顧客資産の仮想通貨XRPが盗まれたことが公式発表を通じて判明した。現在原因究明に向け内部調査が行われているという。
欧州デンマークのデザイン企業2K/DENMARK社のクリエイティブ・ディレクターであるThomas Silkjær氏の調査では、6日未明の時点ですでに80名以上のユーザーから総額23,200,000XRP(約10億円)の仮想通貨XRPが盗難されていた。