- リブラ関連業務で上院銀行委員会の前議長補佐を雇用
- Facebookは、上院銀行委員会の前議長補佐であるSusan Zook氏を採用し、仮想通貨リブラ推進業務に配属したことが明らかになった。
FB、上院銀行委員会の前議長補佐を雇用
Facebookは、上院銀行委員会の前議長補佐を採用し、仮想通貨リブラ推進業務に配属していたことが明らかになった。米政府で厳しい指摘が行われるリブラのロビー活動を行う。
Facebookはリブラ・イニシアチブ推進へ向けて、上院銀行委員会の前議長補佐であるSusan Zook氏を採用していた。Zook氏は、以前Mike Crapo上院議員 (R-Idaho) の元で勤務しており、今回Facebookから招聘を受け、リブラ・イニシアチブの政策立案に関わっているとされる。今後政界でも、同氏の活動がリブラの動向に影響を与える可能性がある。
Zook氏の採用は、上院銀行委員会がFacebookの仮想通貨リブラについて、プライバシー問題・データ保護問題・AML対策等を巡り、懐疑的な見解を示してからわずか一週間後の出来事であり、Facebookの採用タイミングは完璧と言えそうだ。
Facebookは今年に入り、 $7.5 millionドル(約8億円相当)もの予算を政治活動に割いている。今回のZook氏のように政界経験者を採用するだけでなく、リブラ関連の様々な議論を巡り、サードパーティーの政治関連団体も巻き込み、政治活動に注力していると見られる。
今年6月には、Facebookはスタンダードチャータード銀行の政策立案者であった、Edward Bowles氏を採用している。同氏は、同銀行の公共政策・規制関連業務に携わっていた。
仮想通貨リブラを巡っては、米国内の政治的圧力のみならず、英、豪、加およびEUの規制当局からもプライバシー保護の懸念を示す共同声明が発表されるなど、圧力が高まっている。今後Facebookのリブラ・イニシアチブ推進により、政府・規制当局・世論に対し、いかに影響力を高められるかに注目していきたい。