中国3大仮想通貨取引所の一つBTCC(厳密には中国規制強化前)は1月2日、全株式が売却されたことをweixinの公式アカウントで報告した。
発表によると、BTCCの株を100%取得したのは、中国の国際数学オリンピック教授で中国におけるビットコインの第一人者である杨林科氏であることがわかった。なお、杨林科氏はBTCCの創立者でもある。
この株取得により同社の企業方針が変更され、仮想通貨取引所の運営から、正式にブロックチェーン技術の開発研究企業となるようだ。
以前にも、BTCCのCEOであるボビー リー氏との会談後、買収の話になる可能性が中国仮想通貨コミュニティ内で推測されていた。
さらに、杨林科の座右の銘は、ビットコインは始まりであり、ブロックチェーンこそが将来である。としており、ブロックチェーン開発へと完全に移行する方針を固めたようだ。
BTCCは11月6日、同社が運営を行うマイニングプール「BTCCプール」を「無期限」閉鎖することを発表していた。
この当時、ビットコインの価格急落やハッシュレートの関係性から、マイニング収益の悪化が背景にあると考えられていたが、今回の株式取得による事業方針の変更に結びついている可能性が高くなった。
発表当時も公式発表内で、仮想通貨やブロックチェーンの発展を確信し、また業界へ戻ってくる旨の発言も行なっていたため、その当時から今回の株式売却の動きが水面下で行われていた可能性はあるだろう。
今回の株式売却に至る前にもBTCCは一度売却された過去がある。それは2018年1月に香港のブロックチェーン投資ファンドが同社を買収した件となる。
当時の買収により、同社は禁止されていた中国国内の取引所運営ではなく、BTCCプール、Mobi Bitcoinウォレット、USD/BTC交換所のサービスを手がけるとしており、他の中国3大取引所HuobiとOKExの国外取引所進出とは多少異なる方向で事業が進んでいた。
そのため、国際的な出来高を有している取引所とは言いがたく、今回報告されたブロックチェーン開発へ完全移行した場合も、相場や出来高への大きなダメージはないものと予想される。
また、中国の取引所はその巨大な資本力を背景に、研究チームを有していることが多く、BTCCが本格的にブロックチェーン開発へ乗り出すことは、業界に大きなプラスの動きとなるかもしれない。
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