XRPとRippleの関係性:XRPが違法性がある証券なのかと疑われる理由の背景整理

仮想通貨XRPが証券に適用されるかどうかについて、大きなトピックが浮上しています。XRPが証券に適用される場合、これまでの販売の方式や取引所とのやり取りなどについては、違法な証券販売に当たる可能性があることを指摘されています。

XRPが違法性がある証券ではないかと疑われる背景

以下の記事は、ニューヨークを拠点にするブロックチェーンメディアのThe BlockのCEOのMike Dudas氏のツイートです。

彼のこれまでの調査によると、2013年にRipple社は「Ripple LabsがRipple network内に、100Billion XRPを作り、その全供給量は今後増えることがない」と主張していたものの、2018年には「Ripple社は、XRPを作っていない。100Billion XRPは会社が設立される前につくられたものである。」と主張しているとしています。

Ripple社は、Rippleネットワークのプロトコルに近しい存在であり、XRPの普及活動をしているような存在であるという体裁でした。Ripple社がXRPを生み出したわけではないという点を彼らは主張していました。

これは些細な違いですが、米国の証券法の観点からは重要です。

一般的に、当該アセットが証券であるか否かは、Howey Test(ハウェイテスト)によって判断されます。より分かりやすく言うのならば、そのアセットが誰かによって生み出され、誰かの努力によって価格が変動をすることを期待するのならば、それは証券である可能性が高いということです。

関連:こちらの記事にもHowey Testについて解説しています

XRPとRipple社の関係図

Ripple社の主張によるXRPとRipple社の関係図は下記の通りです。

下記では、Ripple社は株式会社であり、XRPネットワークは独立したプロトコルである。それはRipple社に保持されているものではないとも主張されています。

また、Ripple社が仮に明日倒産をしても、Rippleのネットワークは独立して稼働をし続け、XRPが消えることもないとも主張をしています。

しかし、同時にRipple社は、XRPの販売による収益を過去2年間に渡り、$600Million(約650億3,700万円)以上得ています。

そして、XRPの価格が上がることを購入者に期待させている点も指摘しています。

加えて、先ほどHowey Testの解説をしましたが、特定のエンティティの努力によって値上がりが期待されるものは証券の性質を満たす可能性が高いです。XRPとRippleはこの点も満たしています。

判断を下すのはSEC、今後の動きに注目

さて、以上の点で、Rippleは違法としての証券の可能性があるということについて紹介しました。

この記者が末尾で述べているように論者は法律家ではないですし、これを日本語で紹介をしている私も法律家でもありません。これについて判断を下すのはSEC(米国証券取引委員会)ということになります。

同時にXRPの保有者を攻撃する記事でもないことについては注釈しておきます。

ですが、XRPの背景を知るには良い土台になると思います。
より詳しく知りたい方は、リンクのTweetのツリーを読まれると良いでしょう。

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