サムスン(Samsung)がHTC、Sirin Labs(シリン・ラボズ)に次いでブロックチェーンスマートフォンを開発中かもしれません。
サムスンは2018年12月11日までに、ブロックチェーンベースのスマホ機能に対する「Blockchain KeyStore」「Blockchain key box」「Blockchain Core」の3つの商標権を欧州連合知的財産庁(EUIPO)に申請しました。これが将来のスマホ向けウォレットにつながるとの推測の呼び水になっているようです。
サムスンがブロックチェーンスマホ開発に本腰の兆候
3つの商標申請書には、この商品が「スマートフォン;モバイル機器で利用するソフトウェアアプリケーション;コンピューターソフトウェアプラットフォーム;アプリケーションソフトウェア」に提供されると明白に記載されていました。
これは商標申請書類であって、特許そのものではなく、詳細に立ち入って記載されていません。ですから、この申請が認可されるかどうかは今のところ不明です。しかしサムスンが、仮想通貨とブロックチェーン暗号解読キーを確実に保管する機能を持ちたいことは間違いありません。
サムスンは18年初め、同社スマートフォンが仮想通貨を補完する最善のセキュリティ機能を備えていると主張したことがあります。当時は当然のことですが、多くの業界専門家はその主張の根拠を疑いましたが、今となっては、サムスンが最新のスマホ機器にその機能を構築する意志のあることは明らかでしょう。
Sirin Labs、HTCに次ぐブロックチェーンスマホはサムスン
スマートフォンで分散型アプリを操作するというアイディアは、ユーザーにとって素晴らしいことでしょう。ブロックチェーン対応スマートフォンはこれまで、スイスのスタートアップ企業Sirin Labs(シリン・ラボズ)が17年12月、ICOでSRNトークンを発売して資金を調達、先駆的なスマホ「Finney(フィニー)」の開発を発表して話題になりました。「Finney」は18年11月30日、公式ウェブサイトで販売を開始しています。
一方、台湾のスマートフォン企業HTCは18年10月、ブロックチェーン技術を搭載した「Exodus1(エクソダス1)」の予約販売を開始しました。OSは「Finney」と同様のAndroidです。
サムスンはスマホでの仮想通貨保管に自信あり
サムスンはメディアが伝える限り、世界大手スマートフォン企業として初めて、ブロックチェーンスマホ開発をひそかに進めているようです。ユーザーの関心は、サムスンがハードウエアウォレットを予想されるスマホに実装するのか、キーはプライベートキーかパブリックキーかなどに向いています。
これまでのところ、サムスンがブロックチェーン対応スマホを開発しているのではないかという唯一の手掛かりは、「スマートフォン;モバイル機器で利用するソフトウェアアプリケーション;コンピューターソフトウェアプラットフォーム;アプリケーションソフトウェア」に関する商標権の取得を欧州で申請したという事実だけです。
サムスンは長年、自社の携帯電話に仮想通貨を保管するアイディアを支持してきました。その言い分は「スマートフォンは仮想通貨にとって最高のセキュリティを提供する」という考え方に基づいていますが、この見解に対して多くのセキュリティ専門家は異論を呈してきました。
サムスンはこのように、セキュリティの裏付けを強調し、仮想通貨を保管することができるブロックチェーン対応スマホの開発に関連する商標を申請、着々と外堀を埋めているように見えますが、スマホ開発自体については一切コメントしていません。
関連
・サムスンが銀行向けブロックチェーン認証プラットフォーム「BankSign」を発表
・サムスンが業界に先駆けてロジスティクス管理にブロックチェーン技術実装へ
参考
・The Next Web