リップル社(Ripple)とXRPの誕生には複雑な真実が隠されていた?

インドの仮想通貨メディアであるAMBCryptoを読んでいたら、興味ある記事を発見しました。題して「Ripple and XRP:The convoluted truth behind XRP’s creation(リップルとXRP:XRP創出の裏にある複雑な真実)」(2018年12月4日)というアカシュ・ギリマス(Akash Girimath)氏の投稿記事です。

リップル社(Ripple)とXRPの関係は当初からさまざまな見解飛び交う

ビットコインに次ぎ時価総額2位の仮想通貨リップル(XRP)は、その誕生以来多くの憶測が流れていました。

特に米証券取引委員会(SEC)が、投資家保護と資金洗浄やテロ資金調達対策目的で仮想通貨の規制を強化する努力の一環として、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を除く仮想通貨を証券と見なす見解を表明してきた2018年を通じて、リップル社とXRPの関係がいろいろ取りざたされています。

リップル社のクリス・ラーセン(Chris Larsen)元最高経営責任者(CEO)やコリー・ジョンソン(Cory Johnson)市場戦略責任者はメディアと次々会見して、XRPはリップル社が発行、生み出したものではないと繰り返し強調するようになっています。XRPとリップル社との関係は、XRPが証券か否かの決め手にあるからです。

XRP発行は2012年5月、リップル社(Ripple)創設は9月で両者は無関係との証言

ブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)現CEOは、XRPが証券ではない理由を次のように説明しています。

「リップルという会社が明日閉鎖すると仮定しても、XRP台帳は引き続き運用し続けるだろう。XRPはリップルとは無関係に存在するオープンソースの非中央集権型テクノロジーである」

「XRPを購入する人々は、リップル社の株式を買っているとは思わない。ここにRippleという会社がある。それは民間企業であり、投資家たちもいる。・・・しかし、XRPを購入してもリップル社の所有権は与えられず、配当あるいは利益を取得する権利はない」

「XRPは問題を解決するが、証券にそのようなユーティリティ(有用性)はない」

Dr.T(@XRPTrump)とういツイッターアカウントは、XRPはリップル社が生み出したという証拠はないと否定しています。その理由として、XRPはリップル社が創設されるはるか前に発行され、1,000億XRPが2012年5月に発行されたのに対して、リップル社は同年9月に創設されたとツイートしています。Dr.Tは9月12日にラーセン氏とジェド・マケーレブ氏(Jed McCaleb)、アーサー・ブリット氏(Arthur Britto)によるリップル創業者の「創業者協定」がその経緯を明らかにしている証拠だと主張しています。

機関投資家はXRPのユースケースは証券か否かを問わず変わらないとの見解

リップル社の創業者たちは当時、XRPの一部を割り当てられて、受け取っていたというのは事実です。その際リップル社の前身であるオープンコイン(OpenCoin)には800億XRPが割り当てられ、マケーレブ氏には90億XRP、ラーセン氏に70億XRPがそれぞれを配分されました。

リップル社で取締役の1人だったジェシー・パウエル(Jesse Powell)氏はその経緯について、「私見だが、2人が当初の投資家の承認なく、またほかの利害関係者の間で分け合うことなくXRPを取得したことは、会社の資産を詐取したことになる」と語っています。しかし、これも1つの見解に過ぎず、真相はを知っているのは、インサイダーだけということでしょう。

11月27日開かれたコンセンサス2018(Consensus Invest 2018)で、SECのジェイ・クレイトン(Jay Clayton)委員長はXRPが証券かそうではないかをまた問われて、「これらいくつかの問題に応えるには、時間が必要である」と答えるにとどまっています。

XRPがSECから証券として分類されれば、市場で真っ先に起きることは、FUD(不安・不確実・不信)と市場価格の大暴落でしょう。しかし、XRPのユースケースは何も変わらないというのが、投稿者ギリマス氏の見解です。

ましてや機関投資家は、XRPが証券かそうでないか、いずれに決着しても、その有用性は変わらず、XRPを仮想通貨取引所で買うか、証券取引所で購入するかの違いに過ぎず、投資意欲は変わらないというのがギリマス氏の結論です。

リップル(XRP)のリアルタイムチャート

関連
リップル(Ripple)がマレシーアの大手金融グループのRippleNet参加を発表
リップル(XRP)で食べる金のうな丼!仮想通貨で決済可のウナギ専門店「川昌」インタビュー

参考
AMB Crypto

おすすめの記事