信託で少額投資!始め方とおすすめ口座

バブルが全盛だったころ、日本でも銀行定期預金で6%をも超える金利を得ることができました。
しかしその後日本経済は低成長とデフレーションの時代にはいり金利は大幅に低下、いまでは0.1%を超す預金金利ですらなかなかみられなくなっています。

かつては銀行に寝かせておけば勝手にお金が増えましたが、現代ではそのようなことは期待できず、それどころか消費者物価指数が1%近くあることを考えれば、銀行にお金を寝かせておけば自分の財産の価値が減ってしまう時代となりました。

そのため、昨今では高い利回りを得られる可能性のある投資商品への関心が高まっています。
そのなかでも特に注目度が高いのが投資信託です。

少額投資とは?非課税制度やおすすめアプリ、投資の種類などを解説

少額投資は初心者におすすめ

投資信託に注目が集まっているとはいっても、投資にリスクはつきものであり、銀行預金以外でお金を運用することは不安だと思う方も少なくないでしょう。

そのような場合は、まずは少額投資から始めるといいでしょう。
一度に大きな資金を動かさずに、小さな金額で投資商品を購入し、慣れてきてから金額を増やしていけばいいのです。

少額投資のメリット

少額投資のメリットとしては次のようなことを挙げることができます。

まず、損失が出ても小さいということです。
投資では、利益を出せることもあれば損を被ることもあります。しかし投資金額を少額にとどめておけば運用がうまくいかなかったときの損失は小さくなるので、投資を始めるなり大きな損が出て取り返しのつかないことになってしまう、というようなことがありません。

次に、投資の勉強になるということです。自分のお金を投じれば、それが少額であっても身銭を切っていない場合に比べてずっと真剣に投資のことを考えるようになります。
まずは少額を投資してみて、投資の勉強をし、ある程度理解を深められたところでさらに投資金額を増やすというようにするのがいいでしょう。

さらに、分散投資をしやすいということもできます。所持する資産をひとつのものに一度に投資してしまうと、投資のタイミングが悪ければ大きな損失を抱えることになってしまいます。
一方で、値動きの異なる複数のものに投資したり時期をずらして投資したりすれば、リスクを分散して安定的に資産を運用することができます。

投資信託は少額から始められる


少額から始めることができる投資商品はいくつかありますが、そのなかで代表的と言っていいのが投資信託です。
投資信託のなかには100円で購入できるものもあります。

買い物のおつりや、缶ジュースを飲むのを月に数本だけがまんしたおかねで始めてみるということもできるでしょう。

投資信託とは

投資信託とは、多数の投資家から集められた資金を運用の専門家が株式などに投資して運用する投資商品のことです。

投資の対象は株式、債券、リート(不動産投資信託)、譲渡性預金などさまざまで、国内資産の場合もあれば海外資産に対して投資する場合もあります。

何に対してどのように投資するかは、あらかじめ投資信託ごとに運用方針が定められています
 
運用で得られた利益は、運用会社と販売会社、信託銀行の報酬等を差し引いて、投資家に対し分配されます。
投資家がどのような費用を負担しなくてはならないかは目論見書で確認することができます。

投資信託から得られるリターンは商品により大きく異なり、過去1年間の利回りが数十%を超えるものもあれば、マイナスとなったものもあります。
例えば株式中心に投資する投資信託であれば大きな利益が出るときもある一方で損をするときもあります。
国内債券を中心に投資する投資信託であれば、利回りは小さくても安定的な収益を得る可能性が高いといえます。

投資信託のメリット

投資信託の魅力は、第一に、専門家に運用を任せられるということです。
株式や債券などの個々の銘柄について細かく知るためにはかなりの労力が必要となります。国内や海外の経済情勢をすばやく知り、それが自分の持っている資産の価格にどのような影響を与えるかをすばやく判断することは簡単なことではありません。

投資信託では、専門の知識を有し、常に個々の銘柄の動向や経済情勢等をみている専門家が投資家に代わって運用をします。

また、個人では購入できない資産や大きな資金で購入したほうが有利となる資産の購入も可能となるということです。

さらに、投資信託の魅力は少額で購入できるということです。株式や債券を買うためにはある程度のまとまった資金が必要となりますが、投資信託であればずっと小さい金額で購入することができ、月々100円で購入するというようなことも可能です。

最後に、ひとつの投資信託を買うだけで分散投資をすることが可能ということです。
投資信託では通常さまざまな資産に分散して投資がなされます。それゆえ、投資信託を1銘柄買うだけで同時に分散投資もできることになるのです。

投資信託の種類

投資信託は投資対象(なにに対して投資を行うか)によって分類することができます。

投資信託では株式、債券、リート、その他の資産に対して投資が行われます。

株式はさらに大型株(大企業の株式)、中小型株(中小企業の株式)などに分けることができ、債券は国債等の公債、企業が発行する社債、その他の債券等に分けることができます。二種類以上のものを組み合わせて投資を行う投資信託もあります。

投資対象となる地域によって分類することもできます。日本国内で投資を行うものもあれば、北米、欧州、アジア、オセアニア、中南米、アフリカ、中近東に投資をするものもあります。
先進国中心に投資をするものや新興国に特化して投資するものもあります。

投資対象とするものが日経平均やTOPIX(東証株価指数)など指数かどうかでの分類も可能です。
さらに、為替ヘッジを行うかどうか、年に何回分配をするか(年1回、年2回、年4回、毎月等)などによる分類もあります。

投資信託の少額投資、始め方は?

資産運用の方針を決めよう

投資信託を始めるにあたって、まず元手資金をどうするかを考えなくてはなりません。
毎月の給料の一部で購入することにするのか、いま保有している銀行預金を移すかなどです。

いずれにしても普段の生活に支障をきたさない少額から始めるのがいいでしょう。

次に投資の対象を決めましょう。ある程度のリスクを負ってでも高い利回りを狙うか、安定的な収益を求めるかで投資対象は異なってきます。
一般的に言えば、国債よりも社債、社債よりもリート、リートよりも株式に投資する投資信託のほうが高い利回りを期待できますが、価格変動によるリスクは高まります。

また、国内に投資するものよりも海外に投資するもののほうが為替変動や国際情勢の変化に影響されますので、価格変動が大きくなる傾向にあります。

証券会社で口座開設

投資信託は証券会社や銀行で購入することができます。

口座は通常インターネット経由で簡単に開設することができます。
口座開設にはマイナンバーの登録が必要ですのでマイナンバーカードが必要で、マイナンバーカードがなくても、運転免許証とマイナンバー通知カード、またはパスポートとマイナンバー通知カードでも開設できます。

ウェブサイトで名前、住所、メールアドレス等を登録し、身分証明書類の画像をアップロード、その後数日で口座が開設されますので、入金をすれば取引を始めることができます。

入金

通常入金は、証券会社の発行するカードを使って銀行等で入金するか、証券会社の指定する銀行口座に振込みを行うか、オンラインバンキングを使用している場合は、証券会社のウェブサイトから銀行のウェブサイトにアクセスし、オンラインで入金を行います。

カードを使って入金する場合や証券会社のウェブサイトから銀行のウェブサイトにはいって入金する場合は通常即時に入金が口座残高に反映されます。

購入

投資信託の購入方法としては、買いたいときに買うスポット購入と一定のルールで定期的に買い続ける積立投資の2つの方法があります。

また、購入する口数を指定して買うか、金額を指定して買うかという分け方もできます。
どちらで買っても同じ口数もしくは同じ金額を買う限り得られる収益に違いはありませんが、同じ商品を定期的に買う場合、一回に買う金額を決めておけば、価格が安いときには多く価格が高いときには少なく買ってリスクを抑えることもできます。

投資信託の少額投資でおすすめの証券会社は?


 投資信託は証券会社や銀行で購入できますが、そのなかでも手軽にかつ少ない費用で購入ができるネット証券(オンライン取引に特化する証券会社)から代表的な3社を紹介します。

SBI証券

SBI証券は、口座開設数は470万で(2019年6月時点)、ネット証券のなかで最大手の証券会社です。

人気の理由のひとつはネット証券のなかでも手数料が最低水準にあることでしょう。

一例として、ここで挙げる証券会社3社で100万円の現物株式を購入した場合の手数料を比較すると、安い方からSBI証券525円、岡三オンライン証券648円、マネックス証券1,080円の順となります(2019年7月時点)。

投資信託の取扱が豊富で、取扱本数は2,709本、うちノーロード投信(販売手数料がかからない投資信託)の本数は1,362本となっています(2019年7月時点)。
取扱投資信託のほとんどを100円から購入できます。

マネックス証券

マネックス証券は、日興ビーンズ証券がソニー系列のマネックス証券やオリックス証券等を吸収合併してできた証券会社で、口座開設数は180万を超え(2019年6月時点)、ネット証券のなかで3位につけています。

米国株の取扱数で強みがあり、投資信託等を購入すれば、さまざまな特典や航空会社のマイルなどに交換もできるマネックスポイントを貯めることができます。

投資信託の取扱本数は1,181本(2019年7月時点)で、積立で投資をすれば月々100円で購入でき、買付手数料が後日キャッシュバックされるため実質的に買付手数料ゼロで投資信託を買うことができます。

岡三オンライン証券

岡三証券は100年に近い歴史を有する老舗の証券会社で、同社がインターネット取引に特化する証券会社として設立したのが岡三オンライン証券です。

豊富なトレードツールに定評があります。
投資信託は月々100円を積立てることも可能で、ノーロード投信のみならず、ロード投信(購入時に手数料がかかる投資信託)についても後日キャッシュバックし購入時手数料がゼロとなる「ZEROファンドプログラム」を提供しています。

投資信託を始めるなら少額投資


 ごろ金融庁の「(老後の生活費について)不足額約5万円が毎月発生する場合には、20年で約1,300万円、30年で約2,000万円の取崩しが必要になる」とした報告書が話題となりましたが、これにより国民のあいだに老後のために自分で貯蓄をしておかなくてはならないという意識が大いに強まり、その結果投資に対する関心は益々高まったと言えます。

将来のためのおかねを一度に貯めるのは大変なので毎月少しずつ貯めていくのがよく、毎月少しずつ貯めていくためには、少額から始められ、プロに任せられるので細かい勉強もいらず、分散投資等によりスクを軽減することもできる投資信託がおすすめです。

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