ビットコイン 3,000ドルまでの下落水準とは
著名アナリストAlessio Rastani氏は、下落中のBTCの底値予想について2000〜3000ドルもあり得ると言及。その理由について「市場心理のサイクル」を用いて解説した。

ビットコイン 3,000ドルまでの下落水準とは

海外の著名トレーダーAlessio Rastani氏は、ビットコインがまだ底値をつけていない理由について、投資家心理を測るサイクル図で解説した。

出典:Alessio Rastani

Rastani氏の説明によれば、6月末に年初来高値である「1万3800ドル」をつけて以来、数ヶ月に渡って投資家心理は、天井を示す陶酔(Euphoria)から、心配(Anxiety)→現状の否定(Denial)へと移行していた。このような推移は、株式市場でも取り沙汰されるセオリーであり、強気相場特有の買いバイアスが掛かっていることを示している。

先週のビットコイン(BTC)相場が前日比15%安の暴落を記録したことで弱気相場へと移行。投資家心理としては、恐怖(Fear)→自暴自棄(Depression)→パニック(Panic)」という推移を辿っている。

しかし、投資家心理のサイクル的には、降伏(Capitulation)→落胆(Despondency)を経て俗に言う”セリングクライマックス”を引き起こし、底値圏から徐々に回復する傾向にあるという。

年初来安値の更新も?

昨年11月のハッシュ戦争に伴う暴落を経て、ビットコイン(BTC)の直近最安値は3,100ドル(33万円)である。

Rastani氏は、今回の下落トレンドが長引けば、これを更新するおそれがあるとして、2つのインジケーターをもって説明を行なった。

出典:Alessio Rastani

1つ目は、昨年12月の底値と今年6月の高値を結んだ「フィボナッチ・リトレースメント」で、fib78.6%に該当する5,000ドル付近を下回った場合、3,000ドル〜2,000ドルも視野に入れる必要があるという。

出典:Alessio Rastani

2つ目は、4,200ドル付近にある赤い水平線(サポートライン)で、この水準まで割りこんだ場合、3,000ドル〜2,000ドルまでの下落率は、実に90%近くまで増加するとの独自見解を示した。

ただし、投資家心理のサイクルは、株式市場などでも指標にされる一セオリーに過ぎず、毎回必ずしもサイクル通りに循環するものではない点には十分留意したい。

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