Bakktが第2フェーズ事業としてマーチャントポータルとBTCオプション計画

現物決済のビットコイン(BTC)先物取引を開始したバックト(Bakkt)が、今後1年以内の視野で、第2フェーズの事業を意欲的に開始します。

その1つは、スターバックス(Starbucks)と提携して、全く新しい消費者アプリとマーチャントポータル(merchant portal)を開発することです。2020年上半期中にテストが始まる予定。もう1つは、「バックト・ビットコイン・オプション(Bakkt Bitcoin Option)」を19年12月から主として機関投資家の選択肢を広げて提供することです。

新たなマーチャントポータルを開発してスターバックスが利用

Bakktのマイク・ブランディナ(Mike Blandina)最高製品責任者(CPO)は、マーチャント向けデジタル決済ポータルの評価版がすでにウェブ上に開設されたことを明らかにした上で、「このポータルは、取引コストを削減するとともに、決済時間を早め、既存のワークフローと比べてはるかに効率的である」と語っています。

ブランディナ氏はさらに「デジタルウォレット、取引処理などの統合、効率化を進めることによって、マーチャントと消費者は、デジタル資産を利用して、シームレスにやり取りする有意義な機会を与えられる」と語りました。

提携先のスターバックスはすでに、そのチェーンストアにBakktの決済ソフトウエアをインストールすることで合意しており、実現すれば顧客はコーヒーの支払いにビットコイン(BTC)を利用することができるようになるとされています。同社は事業に関連して、かなりの数のBakkt株式を取得したと伝えられています。

スタバはBTC決済への切り替えでカード会社に支払う2-2.5%の手数料はゼロに

Bakktは現在、スターバックス(との提携を手始めにして、世界の小売決済をビットコインで可能にするという大きな夢の実現を目指しているといわれます。世界の消費者は、クレジットカードで毎年、25兆ドル(約2650兆円)もの商品を購入しています。

新しいポータルによって利用可能になるビットコインは、コスト面で消費者クレジットカード業界を脅かす可能性がありあす。小売業者はVISA、Mastercardなどのカード決済に対して1.95-2%の手数料、またオンラインショップなどのカード提示を必要としない決済については、2.3-2.5%の手数料をカード会社に支払っています。

ビットコイン決済が実現すればそのような手数料はゼロとなり、スターバックスは、大きな余剰収入(利益)を得ることが計算上成り立ちます。スターバックスが今回のプロジェクトで予測される収益は秘匿されていますが、消息筋によると、「不相応な金額」とまでいわれます。

Bakktの目標は適切な規制を受けて安心できるBTC取引の普及

スターバックスとマイクロソフトとの提携を含むBakktのフェーズ2の事業計画は、19年末から具体化される予定です。Bakktとマイクロソフトとの交渉は、世界的ネットワーク上でマイクロソフトのクラウドソリューションを利用して、仮想通貨による売買や仮想通貨の保管と支出を実現することです。

Bakktの経営者たちによると、直近の目標はBTCが金(ゴールド)や未公開株式と同様に人気を集める投資対象になることです。

Bakktのケリー・レフラー(Kelly Loeffler)最高経営責任者(CEO)は、規制を受けセキュリティも確かなBakktは、投資ファンドにとってより受け入れやすいことを指摘して、「Bakktで取引しているファンド会社は、今日のような規制されていない市場での取引は望ます、NYSEの水準まで連邦政府の目が行き届いた所で、安心してBTCによる取引を進めたいと語っている」と説明しています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Bakkt to Test a New Crypto Product With Starbucks
Bakkt ‘In Talks’ With Consumer Brands Looking to Accept Bitcoin (BTC) and Crypto: Report

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