2019年の仮想通貨価格上昇ランク1位はビットコイン(BTC)ではなくバイナンスのBNB

ブルームバーグ(Bloomberg)が最近、時価総額ラインキングトップ10に入る暗号資産(仮想通貨)の2019年の価格上昇に関する情報を発表しました。ビットコイン(BTC)は大方の予想に反して2位に落ち、大手取引所バイナンス(Binance)が発行するバイナンスコイン(BNB)に1位を譲りました。

年初からの価格上昇はBNBが150%でトップ、BTCは100%

CoinMarketCap(19年12月9日時点)によると、BTCは年初の最低価格3,742ドルから7,537ドルとなり、価格が101%上昇しました。BNB価格は、年初の6.16ドルから15.69ドルと154%上昇しています。トップ10の内、価格が下落した銘柄はリップル(XRP)とステラ(XLM)の2種で、それぞれ38%、40%の下落です。

BNBは17年6月に公開され、ERC20の1種でイーサリアムのプラットフォーム上で発行された仮想通貨として注目され、19年初めから価格が目立って上昇し始めました。BNBは、「燃やす」を意味する「バーン(burn)」 処理によって、定期的に買い戻され、廃棄されています。これによって価格変動が抑えられ、ユーザーの安心感が高まるコインになりました。

同社ホワイトペーパーによると、「すべてのBNBの50%を買い戻すまで、四半期ごとにBNBを買い戻し、廃棄している。最終的には(発行限度2億枚の内)1億枚のBNBを廃し、残る1億枚を残す」と説明しています。

買収を進めるバイナンスは同業他社との競争に備える

ジャオ・チャンポン(Zhao Changpeng)最高経営責任者(CEO)は、成長戦略として投資に注力しており、関連企業の買収を進めています。

バイナンスは19年7月、オーストラリアのスタートアップ企業トラベルバイビット(TravelbyBit)に250万ドル(約2億7,000万円)を出資して、国際航空券の購入に仮想通貨で決済する事業を支援しています。

同社は11月に、仮想通貨政策に厳しいインドの取引所ワジルX(WazilX)を買収。また12月初めには、 中国のブロックチェーンベースの分散型アプリ評価企業のダップレビュー(DappReview)を買収しました。

BNBの競争相手OKB、KCSなど多数出回る

BNBの19年の動きについて、米ヘッジファンドIkigai Asset Managementのトラビス・クリング(Travis Kling)創業者兼最高投資責任者(CIO)は「BNBの大きな相対的パフォーマンスは、IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)がピークに達した今年Q1に始まった」ことを確認しています。

BNBをめぐって、取引所同士の競争もまた激しくなっています。例えば、取引手数料を大幅ディスカウントしたトークンの発売競争がそれです。ロサンゼルスの投資会社アルカ・ファンズ(Arca Funds)のジェフ・ドーマン(Jeff Dorman)最高投資責任者(CIO)は「取引所ビジネスは、信じられないほど立て込み始めている。2019年初め、BNBは取引可能なこの種の唯一のトークンだったが、今やBNBのほかOKB、KCS、HT、FTT、FLEX、LEOなどが出回り、同じ顧客を対象とする競争が激化している」とコメントしています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート
バイナンスコイン(BNB)の価格・相場・チャート

参考
Best-Performing Cryptocurrency Powers Controversial Exchange
Bloomberg Lists Top Cryptocurrencies of 2019: Bitcoin Comes in Second, With XRP And Stellar Lagging Behind

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