イーサリアム(Etheruem)の共同創業者Vitalikが考えるマイクロペイメントの将来性とは

イーサリアム(Etheruem)の共同創業者であるVitalik Buterin氏(ヴィタリック・ブテリン)は、Twitterでマイクロペイメントの重要性について言及していました。この記事ではマイクロペイメントで実現される未来について少し考えてみたいと思います。

仮想通貨の送金におけるマイクロペイメント

まず、マイクロペイメントとは1円や1円未満での送金ができる少額決済のことです。例えばサービスを1秒単位で課金したり、なにかしらのアクションに対して少しだけお金を払うということが可能になり、銀行送金ではありえないような超少額の国際送金だって可能です。仮想通貨の送金においては、マイクロペイメントの可能性がかなり期待されています。

イーサリアムの場合であればステートチャネル(State channel)を開き、ビットコインの場合はライトニングネットワーク(Lightning Network)によって実現できます。

ではこれでどんなユーザー体験が生まれるのでしょうか?

例えばあるニュースサイトを訪れると、ポップアップが出てきて「ページを移動して新しい記事を読む毎に少額課金することを許可しますか?」というメッセージが表示されるとします。課金を許可をしたウェブサイトとそのウォレットでチャネルをつなぐと、月額500円を上限にして、使うごとに課金するといったような使い方ができるかもしれません。

基本的にブラウジングするごとに数円ずつが課金されるけれど、使わなければ課金はされず、どれだけ使っても上限は500円、というようなユーザー体験が可能です。

また、Vitalik氏は、これは寄付や配当にも応用可能であることを言及しています。

他にも従業員への給与やクラウドソージングにも応用可能性があると考えているようで、細かく支払いができるようになったらみんな月に一度の「給料日」を心待ちにする必要もなくなると述べています。

様々なアプリケーションがユーザーのニーズを解決

このようなアプリケーションの具体的事例として、ペイメントチャネルを使用しマイクロペイメントで課金することができるアダルトのライブストリーミングのSpankchainがあります。数分程度のパフォーマンスに少額の都度課金ができたりすることは、クレジットカードなどでは難しい体験です。また、アダルト市場というエリアでは、ライブパフォーマンスする人はPayPalなどを利用できなくなったり、利用者はクレジットカードに明細を残したくないということも考えられ、それらのニーズの解決もしています。

他には、こういったマイクロペイメントは、ビットコインのライトニングネットワークが、先行しています。例えば、最近話題になったtippin.meは、マイクロペイメントを簡単に受け取ることが出来るツールです。ライトニングネットワークのエコシステムは、ウォレットも充実しはじめており、最も簡単に使えるウォレットの一つにBlueWalletがあります。

こういった技術の進捗と合わせて、マイクロペイメントへの期待は高まっています。

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