どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨は2022年に入って長期下落トレンドを推移しており、2017-2018年のバブル最高値を下回る相場が続いています。
本稿では年始から現在にかけての仮想通貨のパフォーマンスを比較し、上昇トレンドで大きく高騰していた2021年末にどのような行動を取っておくべきだったのかについて解説を行います。
ビットコインとイーサリアムの年初来のパフォーマンス
まずビットコインはドル建てで年始から比較すると-58.6%の下落となっており、イーサリアムは-64.45%の下落となっており、年初来のパフォーマンスはイーサリアムの方が悪い形となっています。直近で見るとイーサリアムの超大型アップデート「マージ(The Merge)」が9月15日に完了するまではビットコインを一時的に上回る強さをみせましたが、年初来で比較するとビットコインよりも価格高騰率が高かったことが災いしてか、イーサリアムの方がパフォーマンスは下回るという結果となっているということです。
年初来のパフォーマンスは下記のようになっています。
イーサリアム価格:1月1日=3,768ドル 9月29日=1,336ドル(-64.45%)
ビットコイン価格:1月1日=47,777ドル 9月29日=19,592ドル(-58.6%)
*終値
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主要アルトコインのパフォーマンス比較
2021年末に最高値を記録して下落を開始しており、2022年に入ってる時点では長期下落トレンドの開始地点であったことからも、主要アルトコインを比較してみても全体的に下落していることが分かります。
今回は主に下記の銘柄を比較してみました。
- イーサリアム:ETH
- ビットコイン:BTC
- ユニスワップ:UNI(DeFi銘柄)
- カーブダオ:CRV(DeFi銘柄)
- アーベ:AAVE(DeFi銘柄)
- バイナンスコイン:BNB(EVM経済圏)
- アバランチ:AVAX(EVM経済圏)
- マティック:MATIC(EVM経済圏)
- ソラナ:SOL
- リップル:XRP
全体的に見て最も下落率の低く年初来で比較的価格を維持しているのは意外にもリップル(XRP)となりました。SECとの訴訟中であるのに関わらず直近での価格を維持しているという結果となっています。リップル(XRP)は2月から4月にかけても一時プラスにまでもっていっており、対照的に去年までは高い高騰率を見せたEVM経済圏銘柄であるMATICやAVAX、非EVMのソラナ(SOL)は-70~-80%という非常に高い下落率を見せていることが分かるでしょう。
またこの中で最も下落率が高いのはDeFi銘柄のカーブファイナンスが発行する「CRV」で、一時的に+30%まで上昇したところから-80%となり継続して下落率が高く、合計で-110%もの振れ幅がある低パフォーマンスとなっています。
最も高いパフォーマンスを出した仮想通貨は?
多くの銘柄が下落するなか、仮想通貨時価総額ランキング上位で最も高いパフォーマンスを出した仮想通貨は実は「ステーブルコイン」となっています。これはあくまで日本人投資家だけの話になりますが、ドル円は米FRBのインフレ対策における急激な利上げに対し、日銀は緩和政策を継続して「ゼロ金利」を続けていることや、新型コロナにおけるインバウンドの激減など多くの要因で円安が急激に進んでいることが背景となっています。
ドル円のパフォーマンスは、
1月3日=115.3円
9月29日=144.4円
となっており、実に+25.9%となっているということです。
最大利益を出せた戦略は?
つまり上記のパフォーマンスを見ると、ETHを例に見ると2021年11月に市場最高値を更新して5000ドルを目前にしたETHを売却し、-70%の下落を避けてUSDCやUSDT、DAIなどのステーブルコインを保有していれば利確後も現在の下落相場でさらに利益を+26%出せているということになります。
USDCなどのステーブルコインはイーサリアム上などのEVM経済圏における「DeFi(分散金融)」を活用することで、年利が今でも安定して7~8%を出すことができます。現在Nexoの停止通告の執行措置や連鎖倒産における巨額損失などでレンディング企業は窮地に立たされていますが、最大手のブロックファイ(BlockFi)では8.5~8.75%の利回り、仮想通貨取引所のバイナンスなどでは4000ドルまで、FTXでは1万ドルまで8%の金利を得られるため、ある程度分散をすればより高くて安定して8%前後の利回りを得られます。
もちろん個人投資家であれば税金の問題があるため利確は容易ではありませんが、長期下落トレンドが長く続くことや下落率の高さ(~80%)を考慮するとリバランス戦略や利確などでステーブルコインにして円安の利益を享受しつつ、イールドファーミングやレンディングでさらに利益を伸ばして納税するという形が最も最大利益を出せる戦略であったということになります。
また長期下落トレンドが続くということは次の上昇トレンドに合わせて現物購入をすることができるため、トレンドの終わりと始まりを意識したトレードが最大の利益を出せる「利大損小」を実現させる鍵となっているのです。
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