ビットコイン(BTC)のみが好調です。一時150万円付近を付けて105万円まで反落したものの、あっという間に値を戻してきいます。現在はコラムを執筆時には142万円で推移中です。
今回の主役はまたもやビットフィネックス(Bitfinex)と資本関係のあるテザー社(Tether)です。USDTの発行に対して、1USD=1USDTのペッグレートを保証するために、100%補充されていないことを理由に論争が長引いておりました。
そしてニューヨークの司法と裁判が今月29日に決まっています。それに向けたBitfinex側の反論文書提出期限が22日までとなっており、あと2週間弱でしょうか。今月はビットコインに関する政治的なやり取りに目が離せません。
ネガティブ材料に見えがちですが、世界のビットコインの取引量のうち、大半がBTC/USDTとなっております。よってUSDT自体の価格が急落する懸念から、USDT→BTCに資本が逃げ始めているようです。
この動きはまだ1〜2週間続きそうです。まだ時間があることから上昇トレンドは継続し、BTCがもう20〜30%ぐらいは上昇の余地があるのではないかと個人的には考えております。
買ポジションの比率が、どピークというほどでもない
こちらはBitfinexの買いと売りのレバレッジ・ポジション比率構成です。価格が上昇しているのにも関わらず、この1週間は買いポジションが減少傾向にあります。また売りポジションは増加傾向にあります。
短期的なトレーダーは売り増しをしているようです。今回のトレンドは非常に珍しい現象が起きておりまして、買ポジションが一定の割合で解消されているのにも関わらず、価格が上昇しているということは、レバレッジ市場売りを吸収するほどの現物の買上げが行われているということになります。
現在の買いポジションの比率は62%と比較的高めに推移しているのですが、このまま150万円付近まで上昇し、買いポジション比率が60%を下回っている場合、一定割合のショート・ポジションがロスカットに回り始める確率が高くなります。よって、150万円を超えた場合、かなりのオーバーシュートが見込めそうです。
レバレッジ市場では、ショート比率が増加傾向にあるものの、現物市場では買いが旺盛で価格が上昇に転じている不思議な現象のようです。今回、レバレッジ市場でのショートカバーが起こると(レバレッジポジションの強制決済)、現物市場にそのカバーが流れ込んできます。さらなる上昇要因になりますので、直近のビットコインの値動きには要注意でしょう。
BTCUSD4時間足チャート
出典:Trading View
チャートをご覧の通り、7月4日がレバレッジ・ロングのピークだったのですが、そこから順調に上昇を続けております。このまま今年の最高値である13,778ドルまで追い込んだ場合、そしてショート比率が大きく上がった場合、ブレイク後はさらなる上昇に繋がる可能性があります。
しかもUSDTからの流出ですので、一直線にBTCに資本が向かいやすいです。これが原因で暗号通貨市場はBTCだけが上がる構図になっております。非常に不思議な構図です。しかしながら、まだ裁判まで数週間ありますので、それまでは上昇トレンド継続の可能性が高いでしょう。
個人的には思わぬ価格まで上昇するのではないかと考えており、あわよくば200万円付近まで上値を伸ばせるようにも考えております。現在の価格から40%の上昇ですので、そこまで遠い距離に感じないのは僕だけでしょうか?
今月のトレードはなるべくBTCにポートフォリオを移し、アルトコインの比率は極力下げてトレードすると良いのように思えます。
BTCの比率は個人的に50〜60%以上は必要かなっと考えを改め始めております。1BTC=150万円のレジスタンスラインには注目していてください。抜けたら一気に走りそうですので。
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