株式市場と逆相関するビットコイン、ゴールドとの相関指数は急上昇
米中貿易戦争のエスカレーションに伴う、各国の通貨安競争で大荒れ模様の株式市場と、直近のBTC市場は逆相関傾向に。ゴールドマン・サックスのレポートでは、金価格予測を大幅に引き上げた。

株式市場と逆相関するビットコイン、ゴールドとの相関指数は急上昇

貿易戦争のエスカレーションで大荒れ模様の株式市場と、ビットコイン(BTC)市場が、直近では逆相関を見せている。

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米中貿易摩擦の激化を背景にリスクオフムードが広がったことに加え、各国の中銀が利下げを断行したため、金融緩和政策の加速および通貨安戦争の様相を呈している。

これに伴い、米10年債利回りが急低下。ドル円も105.50円まで下落。4月時点では、112円台で推移していた事を踏まえると、日本経済の屋台骨を支える自動車産業などの輸出企業は神経質にならざるを得ない。為替変動で急激な円高になれば、営業利益が大幅に目減りするからだ。中でもトヨタ自動車は、1円の円高で400億円の減益要因になるとされる。

そのような状況にある中、日本と同じく超低金利で安全資産(セーフヘイブン)とされる日本円やスイスフランのほか、ゴールドとビットコイン(BTC)にも資金が流入している。

ゴールドマン・サックスのSabine Schelsによるレポートによれば、貿易戦争のエスカレーションによる経済成長懸念に伴い、3、6、12ヶ月の金(ゴールド)価格予測をそれぞれ1450ドル、1475ドル、1475ドル/tozから1575ドル、1600ドル、1600ドル/tozに引き上げた。

なお、bnnbloombergの分析によれば、過去1年間のビットコインと金の相関は0.496だったが、直近3か月間で最大0.827に達した。世界経済の不確実性の増大と地政学リスクの高まりを受け、避難資産としての需要が高まっている。

テクニカル分析

ビットコイン(BTC)は乱高下している。

6日19:00過ぎの急落に続き、7日6:00前後、8日0:00前後と、3度に渡って大きな売りが観測された。

下げの後の買いも強く、11000ドル(117万円)を割り込むことなく再上昇。ペナントを形成しつつある状況だ。まずはこのトレンドラインをどちらに抜けるかが注目される。

下方ブレイクして直近安値の119万円を割り込んだ場合、過去に出来高を作ったラインでもあり、4h75EMAと4h雲上限の重なる115〜117万円付近の値動きを注視したい。上方ブレイクした場合は、130万円付近の上値抵抗線が次の関門となる。

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