ドイツ銀行がJPモルガンのブロックチェーンを使った決済サービス「銀行間情報ネットワーク(IIN)」に参加した。フィナンシャル・タイムズが15日に報じた。IINはクロスボーダー(国をまたいだ)送金分野でリップル社やSWIFTとライバルになると見られている。 ...

ビットコインベースのブロックチェーンの機能が拡張可能なアリゾナベースの”Nexus”は、新たにスマートコントラクト機能をもたらすネットワークアップグレードを行うと発表。この新たなネットワークアップグレードは11月4日にデプロイされ、11月11日に実装がアクティベートされるという。

 

ビットコインのフォークが実装可能

Nexusはビットコインからフォークしたプロジェクトで、米国アリゾナを拠点とするブロックチェーンスタートアップが開発を行っている独自チェーンだ。この実装はビットコインからフォークしているライトコインのようなブロックチェーンが実装を行うことができ、11日のアクティベートが問題なく行えた場合、自由にコードをコピーすることでビットコインからのフォークを行ったブロックチェーンは実装を行うことができる。これはライトコインがSegWitやライトニングネットワークをコピーして実装できるのと同様だ。

NexusのファウンダーであるColin Cantrell氏はCoindeskの取材に対して

「ビットコインと同様のUTXOモデルを採用しているブロックチェーンは、チェーンのリセットやその他の複雑な開発を行うことなく、スマートコントラクトを実装するアップグレードを行うことができる」

と述べている。イーサリアムはコントラクトやETH残高の状態を記録する状態遷移モデルなのに対し、ビットコインは使用していないトランザクションアウトピットを使用するUTXOというモデルである。

Nexusとは?

Nexusは2014年にローンチしたビットコインのフォークでCoinMarketCapによると、現在は0.34ドルを推移しており、24時間の出来高はわずか31.13BTCで時価総額ランキング154位という非常に小規模なものとなっている。

Nexusは当初ライトコインのようなビットコインの基本的なフォークであったが、2014年のローンチ後PoWとPoSを実装したチェーンとなっており、今回のアップグレードでスマートコントラクトを実装するという形となる。スタートアップによるおと、最大で25000TPS(秒間のトランザクション数)を可能とするとしている。

 

出典:CoinMarketCap

 

レジスタベースのバーチャルマシン

Cantrell氏によると、Nexusのコントラクトを実行するバーチャルマシンはレジスタベースであり、イーサリアムのようなスタックベースのバーチャルマシンが仮想通貨では一般的である。このアーキテクチャは実装の複雑性が高いものの、

 

「もし正確にレジスタベースのバーチャルマシンを実装できれば、より効率のいいものとなる」

 

と述べている。ここで重要となるのはNexusブロックチェーンではなく、ビットコインベースのブロックチェーンにはこのレジスタベースのバーチャルマシンで実行するスマートコントラクトを簡単に実装できるということだ。

ビットコインはSoV、つまり価値の保存としての安定性とライトニングネットワークによるマイクロペイメントをメインに開発、実装しているため実装を検討することはないが、その他のアルトコインはこのNexusのアップグレード後経過を見て実装する可能性はあるといえるだろう。

 

参考:This Startup’s Upgrade Code Can Be Used by Any Bitcoin-Based Blockchain

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