世界最大手の仮想通貨取引所であるバイナンス(Binance)が11月12日、台湾の通信機器メーカーであるエイチ・ティー・シー(HTC)と提携して限定版スマートフォンとなるバイナンス版エクソダス1(EXODUS 1)の開発を行っていることを公式サイト内のブログで発表した。
DEXもサポートするバイナンス版スマホ
このスマートフォンにはバイナンスが開発したブロックチェーンであるバイナンスチェーンが世界で初めて搭載されており、バイナンスが手掛けた分散型取引所(DEX)であるバイナンスDEXもサポートする。
またバイナンスとトラストウォレット(Trust Wallet )の2つのアプリが両方とも搭載されており、秘密鍵もユーザーが所有できるようになる。価格は公式サイトで599ドル(約6万5,000円)で仮想通貨での購入も可能となっている。なお最初の500人の購入者には、100ドル相当のバイナンスコインが贈られる予定である。
「全く新しいパラダイムへの案内」
エイチ・ティー・シーのフィル・チェン(Phil Chen)分散型最高経営責任者(Decentralized Chief Officer)は、「バイナンスは伝統的な金融システムに挑戦する大胆不敵な企業のひとつであり、何としても物事を成し遂げる企業である」と語った。
また同氏は、「国境のない金融に関する彼らのビジョンは、エクソダスが志しているものでもある。私たちはバイナンスチェーンやバイナンスDEXをサポートできることに興奮している。これは、ユーザーが自分自身で秘密鍵を所有し、個人のビットコインノードを包括的に管理することを可能にする信頼最小化の原理と共に、私たちのコミュニティに最大の広がりと最も流動的な仮想通貨の取引を提供する。私たちはこの組み合わせと私たちの提携が、デジタル資産交換と対応する相互作用に関するまったく新しいパラダイムへ案内すると信じている」とのコメントを発表している。
ユーザーがいつでもどこもで仮想通貨にアクセスできるように
バイナンスのジャオ・チャンポン(通称CZ)最高経営責任者(CEO)は、「スマートフォンは、仮想通貨の大量採用に重要な役割を果たすだろう。またスマートフォンは、使いやすくあなたと常にともにあるハードウェアウォレットとして最も自然なデバイスだ」と話した。
また同氏は、「一方で仮想通貨は、全てのスマートフォンをPOS端末と支払いデバイスの両方にし、他の多くの中間業者を排除する。その影響は深遠で広範囲だ。最も革新的なスマートフォンメーカーは、大量採用とシームレスな使いやすさのために仮想通貨の使い方を統合しようと競争している。私たちは、人々がいつでもどこでも仮想通貨にアクセスできるようにHTCエクソダスを支援し、共に働くことを嬉しく思う。私たちは、ユーザーに力を与えさらなる採用のために革新的なステップを勧めているメーカーと協力できることに興奮している」とも言及している。
【こんな記事も読まれています】
・バイナンス(BINANCE)登録方法・口座開設手順を解説
・バイナンス(Binance)とウクライナのデジタル変革省が仮想通貨実装のための協力を発表
・バイナンス(Binance)がサブアカウントに対しても先物取引・マージン取引のサービス開始
文:かにたま