仮想通貨投資ファンドのGrayscaleのビットコイントラストは、SEC(米証券取引委員会)の報告会社への登録を提出。SECがビットコイントラストを報告会社を適格と判断した場合、仮想通貨金融商品として初の登録となる。
SEC報告会社(Reporting Company)とは?
SEC報告会社とはそもそもどのようなものか?これは証券取引法の13章また15章(d)項に分類される企業で、NYSEやNasdaqのような国法証券取引所に上場する前にSECに株式銘柄として登録されている必要があるのだ。また登録される企業は1000万ドル以上の資産を保有し、その株を2000人以上または認定投資家以外の500人以上が保有している必要がある。
つまりGrayscaleは自社の株価を証券取引所へ上場するために、SECの報告会社としての登録が必要ということになるのだ。SECはGrayscaleのビットコイントラストが報告会社として適格かを審議し、承認されれば仮想通貨金融商品としては初の登録だという。
BloombergのデータによるとGrayscaleのGBTCはOTCで既に取引されており、現在9.61ドルを推移している。
出典:Bloomberg
ビットコイントラストへの利点
Grayscaleによると、2013年9月のビットコイントラストのローンチ後、既存証券などの投資家や業界の観測筋は非常に懐疑的だったという。2015年にGBTCのシンボルのもと信託会社として承認され、現在ではビットコインに関連する証券の強い需要が出来高からも明白だとしている。
Grayscaleによると
「SECの報告会社として登録されることで、SECに登録されていない投資信託を投資先とみなさない機関投資家も今後ビットコイントラストを投資商品として考え直す機会となる」
としている。