XRPのなりすまし詐欺 Youtubeで日本人もターゲットか
「1億XRPを無料配布する」日本人もターゲットにした、Ripple社関係者の悪質な”なりすまし詐欺”が、Youtube配信で確認された。
「【生放送】リップル・コインの未来についてのブラッド・ガーリングハウス」とのタイトルでYouTubeライブを放送。リップル社とガーリングハウスCEOの連名で書かれる概要文には、1億XRPのエアドロップ(無料配布)イベントが実施中との内容が掲載されている。
具体的には、「3000XRPを該当アドレスに送信すると、30000XRPが返ってくる」など、デポジットを促す内容。Youtubeライブの同時視聴者数は多くて4000人ほどの閲覧が確認された。
現時点での被害額については、当該アドレスには放送開始から77,841XRPの振込が確認されている。
今回の事例について、リップル社の関係者は「詐欺であるためユーザーには気をつけてほしい」とコメントした。(CoinPost編集部)
仮想通貨を振り込むよう促すなりすまし詐欺は、これまでもツイッターを中心に多数確認されてきた。
古典的なオンライン詐欺の手法であり、注意を払うことで引っかかる内容ではないが、2018年に拡大した当該手法による被害額はビットコインやイーサリアム合わせて数千ドルの被害が報告されている。
著名人では、イーロン・マスクやジョン・マカフィー、イーサリアムのヴィタリック・ブテリンや、リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOなど多数。多いものでは、2万円相当のBTCを送ることで200万円相当のBTCを送り返すとするケースもある。
当時の被害状況を伝えたテキサス州ダラスのハッカー「ティンカー」は、深く考えず反射的に行動するユーザーをターゲットにしたもので、下落した仮想通貨市場で抱えた含み損を取り戻すために焦っている投資家が被害にあっていると解説している。
一方、「詐欺ボット」や「なりすまし」アカウントへの対策にブロックチェーン技術が対応策として注目されつつある。ツイッターのジャック・ドーシーCEOも、ツイッターでブロックチェーン技術を使う方法を模索している発言を行なっており、適応範囲こそ定まっていないものの、関連技術の活用を社内で検討しているとコメントしている。