どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアムにとって、2019年は表面上のコントラクトプラットフォームとしての進み具合は乏しかったものの、イーサリアム2.0(通称ETH2)のローンチまで後一歩と迫っています。
本稿では今年2020年、イーサリアムがどのようになるのかについて、詳しく解説を行います。
2020年遂にETH2ローンチ
ETH2は、イーサリアムの大幅なスケーラビリティとセキュリティ改善をもたらすイーサリアムの完成版とされ、アップデート名称「セレニティ」への移行を指します。イーサリアムのローンチ前からセレニティに向けてのリサーチを、発明者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が行っており、現在では優秀な複数のリサーチャーとともに、5年先を見据えての協議がされています。
セレニティはイーサリアムの完成形となる壮大な実装ですが、実装は分割されて行われるため、まずは初期段階となるビーコンチェーン(Beacon Chain)のローンチとなります。現在はBeacon Chainとイーサリアムレガシーチェーンとの架け橋となるデポジットコントラクトの監査が終了、後はETH2デベロッパーやVitalik氏のGOサインで実装となる状態となっています。
ローンチは2020年第2四半期前後を予定されており、遅くても2020年末には全ての実装が完了されることになるでしょう。
イーサリアムのマーケティングを本格化へ
イーサリアムはブロックチェーンのスマートコントラクト活用という新たなモデルのもと、スケーラビリティ(増えるイーサリアム需要に対応するブロックチェーンの処理能力)改善とセキュアなプラットフォームとしての開発を第一において、約4年半開発が続けられています。
このような優秀なデベロッパー達が集まる一方、イーサリアム自体を売り出すようなマーケティングは二の次とされており、過小評価されているのが現状でしょう。そんな中、イーサリアムファンデーションのハドソン・ジェムソン(Hudson Jameson)氏はこのような問題に対して「高い技術がいつも世の中を勝ち抜くわけではない」とし、2020年にはイーサリアムのマーケティングに力を入れるとツイートしています。
I used to be in the "focus on the technology and building above marketing" group when it came to Ethereum. I have changed my mind. We need a lot of funding dedicated to marketing Ethereum. The best tech doesn't always win out. It's normally the tech that appeals to the (cont…)
— Hudson Jameson (@hudsonjameson) January 8, 2020
高度な技術は理解が難しいですが、例えば、スマホの普及によって身近に使えるようになった「GPS(グローバル・ポジショニング・システム)」と同じように捉えるとわかりやすいでしょう。実際のGPSの技術を知らなくてもアプリで簡単に地図への応用が可能であり、人々は理解し難い高度な技術でも簡単に受け入れることができているのです。
従って、イーサリアムがマーケティングに力を入れるということは、2020年はよりイーサリアムの知名度や活用、需要が上昇していくことになるでしょう。
イーサリアムのDeFi活用の増加
DeFi(分散型金融)がトレンドとなる前のイーサリアムは、不変コントラクトによる公平なギャンブルで、なおかつ予測市場という新たなコンセプトを持ったオーガー(REP:Augur)がキラーアプリと言われていました。ローンチ後にAugurは当初の期待以上の需要がありましたが、現在のDeFiでは300万ETHを超えるイーサリアムがコントラクト内にロックされており、これまで以上にイーサリアムが活用されています。
2019年には200万ETHを超えたDeFiでしたが、2020年1月には約1ヶ月で30万ETHがロックされ、現在は320万ETHがDeFiに使用されています。ETHの発行数が約1億であるため、全体の約3%がDeFiに使用されていることになります。
2020年に新たなキラーアプリが登場する可能性もありますが、ETH価格の安価さからさらに多くのETHがロックされ、イーサリアムが使用されていくことになるでしょう。
出典:DeFi Pulse
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