GMOとマネックスが決算発表
仮想通貨取引所GMOコインを傘下に持つGMOフィナンシャルホールディングスは4日、2019年12月期の本決算を発表した。
決算資料によれば、仮想通貨の売買代金は前期5.1兆円に対し、9.3兆円と大幅増加したほか、口座数は前年同期末22.5万口座から29.9万口座に。 預かり資産高も、前年同期末211億円から261億円まで上昇している。
仮想通貨|売買代金・セグメント収益の推移では、自主規制団体の最大レバレッジ(証拠金)倍率4倍引き下げを2019年7月末に行ったが、前期比(2018年)で増益を達成するなど手応えを見せた一方、営業利益は、2019年10月−12月のビットコイン価格の低下に伴う取引量の低下により、前四半期比で46.8%減の1.8億円となった。
口座数については、スプレッド(実質コスト:売値と買値の差)引き下げ効果により、顧客基盤が順調に拡大したと言及。今後規制されることが予定される国内取引所への「レバレッジ規制(2倍)」に対しては、顧客基盤拡大によって対応するとした。
昨年ビットコイン価格が上昇した2019年前半〜中頃にかけて売買代金が急増した後にレバレッジ倍率引き下げが行われたことで、結果的に倍率引き下げの影響を抑えられたとみられる。
顧客属性では、以下の点が判明した。
- 女性比率が約2割
- 男性投資家のの内、30〜40代はおよそ6割
- 男性投資家の内、50〜60代の年配層も16.6%存在
マネックスグループ
マネックスグループ傘下となったコインチェックも1月31日、第3四半期決算(2019年4月1日〜2019年12月31日)を発表している。
クリプトアセット事業における第3四半期の連結累計期間の税引き前四半期利益は2400万円となり、前第3四半期連結累計期間の11億7200万のセグメント損失から回復。ビットコイン価格上昇に伴う取引の増加により、トレーディング損益は前年同期比で43.8%増の23億5800万円と大幅に増加した。
また、2019年1月に仮想通貨交換業の登録を完了したことにより、それに伴う費用が減少したことなどから販管費が大幅に減少。市場回復時の利益増大を見越したコスト削減に成功している。