投資商品としての仮想通貨

米大手仮想通貨(暗号資産)投資ファンド「グレースケール」の幹部Michael Sonnenshein氏が、価値の保存手段とデジタルゴールドとしてのビットコイン(BTC)の地位が固まってきていると語った。

以前と比較して機関投資家が、ポートフォリオに仮想通貨を加えることが必要と考えるようになってきているという

多くの機関投資家はBTCを、債券やゴールドなどと同じように安全資産とみなしている。このような話は1年か1年半ぐらい前は、今ほど広くは聞かれなかった。

グレースケールは今年1月、投資報告書を発表。同社のBTC投資信託への2019年Q4(10月〜12月)の資金流入額は1億9380万ドル(約208億円)となり、四半期として最も投資額が増加している。また本報告書では、機関投資家についても言及。グレースケールが提供する商品への投資額の内、2019年は71%が機関投資家によるものだったという。

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今回のインタビューでSonnenshein氏は、BTCのETFについて「認可されるかどうかではなく、いつされるかだけだ」との見解を示した。しかし米証券取引委員会(SEC)は先月末、Wilshire Phoenix社の提出したBTCのバスケット型のETFを非承認と判断しており、未だ承認されたETFはない状況だ。

関連米SEC、バスケット型の仮想通貨ビットコインETFを非承認

一方グレースケールが提供するBTC投資信託は、SECに報告会社への登録が完了。仮想通貨投資信託では初の事例となった。報告会社は四半期報告書、年次報告書などをSECに提出する必要があり、コスト面や規制面でのハードルが高いが、コンプライアンス強化への取り組むことで、投資家への信頼度の向上が期待できる。このこともETFに前向きな見解を示す根拠になっているのかもしれない。

Sonnenshein氏はアルトコインについても語った。グレースケールは、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)など、BTC以外の投信も提供している。BTCだけを特別扱いはしていないと語り、例えばビットコインキャッシュ(BCH)はBTCの問題を解決しようとしているとその特徴を説明。「どの銘柄が勝者になるかは分からない」と述べている。

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