- 仮想通貨ステーブルコインUSDCが資産証明書を公開|透明性向上に期待
- 世界第6位の会計企業が、米ドル基軸のUSDCの資産保有証明書を公表した。先日のBTC暴落時の24時間出来高で+397%を記録するなど需要高まるUSDC。ステーブルコインの透明性向上が期待される。
仮想通貨ステーブルコインUSDCが資産証明書を公開
世界6位の会計企業Grant Thorntonは、米ドル基軸の価格安定仮想通貨(1:1)USDCを共同で発行している米国大手仮想通貨企業サークル(Circle)と、大手取引所Coinbaseのコンソーシアムが十分な裏付け米ドルを保有していたと、証明書を公表した。
- USDCの発行数=127,408,827
- サークル社のカストディ口座にある米ドル=$127,412,240.89
- 当報告の公表時(10月31日)、USDCの発行数はカストディ口座にある米ドルの金額を超えていない
本記事執筆時点のCoinMarketCapのデータによると、USDCの総発行数=163,469,709となっている
今回の口座審査こそフル監査ではなかったものの、サークルの金融部長を務めるNaeem Ishaq氏が以前提供した財務統計を認定したものとなり、「米国公認会計士協会の証明基準に準拠し行なったため、発行側の準備金勘定情報が正確であったことが証明されている。
証明書の重要性とは
今年の9月26日に、サークル社がCoinbaseと共に立ち上げた『CENTRE』というコンソーシアムでUSDCを初めて発行したが、政府金融当局の規制に準拠している金融機関(銀行や信託会社)でも発行が可能となっており、また「毎月監査報告を行うと約束しているため、USDCの透明性と正当性が保たれているとされている。
また、USDCは取引所Coinbaseの初の安定通貨として上場済みで、他にも世界取引高No.1バイナンスやその他の大手取引所でも取引されており、ニューヨーク州規制当局に認可を得たGUSDとPAXと共に、透明性の高い価格安定通貨として注目されている。
一方、安定通貨の中でも最も時価総額の高いテザー(USDT)は、以前から、発行者のTether社がトークンの裏付けの米ドルを保有していないのではないかという疑惑が流れており、不透明な部分が払拭できずにいることで、市場の動揺を誘っている。
先日、新たに提携したバハマの老舗銀行から資金の証明をする公式文書こそ発行したものの、第三者の監査企業によるものではなかったため、財政に関する懸念も残りつつ、「定期的な調査」が同社によって示唆されたことから、今後のさらなる透明性の向上が期待される。
価格安定通貨の高まる需要
先日コインポストが報道したように、の間、ビットコイン等の主要通貨が急落した反面、USDCを含む一部の安定通貨の24時間取引高が200%以上の急増が見られており、USDCだけで+397%と飛躍的に増加していたことが明らかになった。
結論として、仮想通貨の急落において、そのボラティリティを回避するための安定通貨に対する避難先としての需要に加え、法定通貨を対応しない取引所が多いため、安定通貨は法定通貨の代用品としても活躍している。
このように価格安定通貨に対する需要が増加する中で、定期的な監査や資産の証明は市場の公平性、ユーザーの信頼、そして業界全体における透明性にとっても極めて重要なため、USDCに関する証明書のような結果は、今後仮想通貨業界の健全さに良好な働きとなりうると言えるだろう。
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