今週は、米国の景気・雇用・賃金に関する重要指標が週前半から週末にかけて集中します。

関税強化によるインフレ再燃懸念とFRBの利下げ観測後退が重なる中、市場の視線は雇用統計の数値に集まっています。

ビットコインを含むリスク資産は、各指標の結果と予想との差に敏感に反応しやすい局面です。

今週の米国重要イベント
日付 重要度 時刻 イベント 前回 予想
3月3日(火) ★★☆ 00:00 ISM製造業PMI(2月) 52.6 51.7
3月5日(木) ★★☆ 00:00 ISM非製造業指数(2月) 53.8 53.5
3月5日(木) ★★☆ 22:30 失業保険申請件数 21.2万件 21.5万件
3月6日(金) ★★★ 22:30 非農業部門雇用者数(2月) 13.0万人増 5.8万人増
失業率(2月) 4.3% 4.3%
平均時給(前月比)(2月) 0.4% 0.3%

今週の注目点を整理

今週の中心は、3月6日に発表される雇用統計です。非農業部門雇用者数・失業率・平均時給が同時に公表されます。

なかでも非農業部門雇用者数は、前回13.0万人増から予想5.8万人増へと大幅な鈍化が見込まれている点が焦点です。

結果が予想から乖離した場合、FRBの金利見通しへの影響が意識されます。

3月3日(火)ISM製造業PMI・2月(00:00)

製造業の景況感を示す指数で、50を上回ると景況拡大を意味します。前回52.6から予想51.7へのわずかな低下が見込まれています。

予想を上回った場合、景気拡大とインフレ継続が意識され、金利の高止まり観測からドル高が進みやすくなります。ビットコインには上値の重さとして作用する可能性があります。

予想を下回った場合は景気減速懸念が強まり、利下げ観測が浮上しやすくなります。ビットコインを含むリスク資産にとっては追い風となる展開も考えられます。

3月5日(木)ISM非製造業指数・2月(00:00)

米経済の大部分を占めるサービス業の景況感を示す指標で、製造業PMIよりも注目度が高い傾向があります。
前回53.8から予想53.5と横ばい圏の推移が見込まれています。

予想を上回った場合は景気の底堅さが再確認され、FRBが利下げを急ぐ必要がないとの見方が広がりやすくなります。米金利の上昇を通じてビットコインにはネガティブに作用する可能性があります。

予想を下回った場合は、サービス業の鈍化がインフレ沈静化のシグナルとして受け止められ、利下げ期待の再浮上につながる展開も想定されます。

3月5日(木)失業保険申請件数(22:30)

毎週発表される雇用指標で、翌日の雇用統計への先行指標として意識されやすい位置づけです。
前回21.2万件から予想21.5万件と小幅な悪化が見込まれています。

予想を下回り申請件数が減少した場合、労働市場の底堅さが再確認され、FRBの利下げ観測が後退しやすくなり、ビットコインにはネガティブな影響が及びやすくなります。

予想を大きく上回る急増となった場合、雇用市場の冷え込みが意識され、年内の利下げ観測が前倒しで復活する可能性があり、ビットコインには追い風となります。

3月6日(金)雇用統計・2月(22:30)

雇用統計は、非農業部門雇用者数・失業率・平均時給の3項目が同時に公表されます。

FRBが重視する指標であり、結果次第で金利とドルが動きやすく、ビットコインへの波及も意識されます。

非農業部門雇用者数

農業を除く全雇用者の増減数を示す、雇用統計の中核となる指標です。前回13.0万人増に対し、予想は5.8万人増と大幅な鈍化が見込まれています。

予想を上回った場合、労働市場の底堅さが意識され、FRBの利下げ観測が後退しやすくなります。米金利高・ドル高が進みやすくなり、ビットコインには下落圧力として働く可能性があります。

予想を下回った場合は雇用の軟化が確認され、利下げ期待の前倒しからビットコインには追い風となる展開が想定されます。

失業率

労働市場全体の余裕度を示す指標で、非農業部門雇用者数と同時に発表されます。
前回・予想ともに4.3%と変化は見込まれていませんが、0.1ポイントの乖離でも市場が反応しやすい項目です。

予想より低下した場合は雇用環境の強さからFRBの利下げ観測が後退しやすく、ビットコインにはネガティブに働く可能性があります。

予想を上回り上昇した場合は雇用悪化を示すとして利下げ期待が高まり、ビットコインにはポジティブに作用しやすいと市場では受け止められています。

平均時給(前月比)

賃金インフレの動向を示す指標で、サービス分野の物価に直結するためFRBが特に注視しています。前回0.4%から予想0.3%への低下が見込まれています。

予想を上回った場合は賃金インフレの再燃懸念から金利上昇・ドル高となり、ビットコインへの強い下落圧力となりやすくなります。

予想通りまたは下回った場合はインフレ沈静化のシグナルとして好感され、ビットコインにはポジティブに働く可能性があります。

週全体の相場整理

景気、雇用、賃金という複数の材料が短期間に集中することで、金利と流動性の再評価が同時に進みやすい週となっています。

ひとつの指標が想定外の着地となった場合、続く指標の解釈にも連鎖的に影響するリスクが意識されます。

市場参加者は慎重姿勢を取りやすい環境にあり、特に雇用統計発表前後はボラティリティが急拡大しやすいため、ビットコイン市場においてもポジション管理とリスクコントロールを意識した対応が求められる週となります。

参考元:investing
画像:shutterstock

おすすめの記事