貢献活動で報酬を得られるNEM HUB
仮想通貨ネム(NEM)について、新ブロックチェーンであるシンボル(SYMBOL)のローンチに向けて開発が進む中、2020年6月12日に、コミュニティーコラボレーションプラットフォームとしてネム・ハブ(NEM HUB)がソフトローンチされた。NEM HUBはソーシャルマイニングを活用して、ネムの普及に貢献する活動やSNSなどを通じたマーケティングなどをこなすことで報酬を得られるプラットフォームとなっている。今回はNEM HUBの内容に触れていきたい。
NEM HUBのローンチは、NEMグループ株式会社(NGL:Nem Group limited)によってNEM公式フォーラムで発表された。現在、NEM HUBは試験的な公開としてソフトローンチとなっており、2020年7月にはグローバルローンチとなっている。プラットフォームは現時点では日本語化されていないが、6月中に日本語・中国語・ロシア語への翻訳が完了予定となっており、その後グローバルローンチへと進む流れだ。
NEM HUBの仕組み
報酬を得るためには、NEM HUBのプラットフォームへ登録し、ネム(NEM)普及への貢献活動をすることで獲得することができる。報酬獲得に該当する貢献活動は「タスク」、「アクティビティ」、「Twitterマーケティング」の3種類が主となる。そして、各活動に対する報酬の形式についても「ワークドロップ」、「Rep(評価スコア)」、「NEMポイント」の3種となっており、それぞれ内容が異なっている。
貢献活動の内容については次の通りだ。
活動カテゴリ | 内容 | 活動例 | 報酬種類 |
---|---|---|---|
タスク | NEM HUBワーキンググループやNGL(NEMグループ株式会社)から固定報酬案件が提示され、案件をこなすことで報酬を獲得 | 記事執筆依頼、デザイン画作成依頼などへの対応 | ワークドロップ、Rep(評判スコア)、NEMポイント |
アクティビティ | 任意で自由に活動した内容を報告し、他ユーザーが評価することで報酬を獲得 | NEMに関する記事、ミートアップ主催、アプリケーション開発などの個人活動 | NEMポイント |
Twitterマーケティング | NEM HUBへ登録後、ツイッターアカウントと連携しアクションを行うことで報酬を獲得 | NEM公式ツイートを「いいね」「リツイート」、#nem #xen #symbol #xymなどのハッシュタグを入れたツイートを行うなど | NEMポイント |
そして、それぞれの報酬形式の内容は下記の通りとなっている。
活動カテゴリ | 内容 |
---|---|
ワークドロップ | NEM HUBプラットフォームのメイン報酬。ソーシャルマイニングのロジックにより、成果に応じてゼム(XEM)を獲得できる。貢献活動を通して、評判スコアを上げることで得られる報酬額にも影響する。 |
Rep(評判スコア) | ワークドロップの報酬に影響するスコア。一定以上のRepを獲得することで、紹介システム(Referral)を使用でき、紹介者報酬を得ることができる。 |
NEMポイント | 貢献活動によりNEMポイントが貯まる。同システムを使った他のプロジェクトでは、プロジェクト通貨やアマゾンギフト券への交換が可能であり、同様の交換が要望されている。 |
エコシステム活性化の新たな形
普段からネム(NEM)を応援しているユーザーはNEM HUBへ登録することで、その活動に応じた報酬を獲得することができるようになった。仮想通貨やブロックチェーンをはじめとした分散型システムにおいては、一定の管理者を持たないことを強みとしている反面、プロジェクトの進行が困難な場合がある。どれだけコミュニティーを巻き込み、一緒に成長していくかが鍵となるだろう。NEM HUBは、その部分を補うプラットフォームの1つともなりうるのではないだろうか。プロジェクトの開発やマーケティングなどが自発的に動いていくためのシステムとも言え、ブロックチェーンのノード運用によるマイニングなどで得られる報酬とは、また異なった側面がある。
ノード運用報酬は、ブロックチェーンのネットワーク活動に重要な要素となっている。しかし、NEM HUBでの貢献活動はもっと身近でオープンな要素となり、プロジェクトの知名度の向上と活性化をもたらすのではないだろうか。コミュニティー主導でエコシステムを活性化させるシステムとなるだろう。
参考
・NEM HUB
・Introducing NEM HUB
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