仮想通貨ネム(NEM)は、次世代ブロックチェーンSYMBOLのローンチに向けて開発に取り組んできた。2020年4月8日には、コア開発者であるジャガー(@Jaguar0625)氏より、NEMフォーラムに「将来のガバナンスとプラン」というNEMエンティティの再構築に関する記事が公開され、4月18日には「SYMBOLのローンチ計画」が公開された。SYMBOLの最終的なローンチは2020年11月中旬から下旬となる。それでは、NEMフォーラムに公開された内容を確認していこう。
NEM組織の再構築
NEMプロジェクトには、NEM財団やNEMベンチャーズ、NEMスタジオなどの法人が存在し、それらを総称してNEMエンティティと呼ばれていた。仮想通貨NEM自体は、オープンソースのプロジェクトであり、この組織がNEMプロジェクトをコントロールするものではない。
2020年4月8日にコア開発者ジャガー氏がNEMフォーラムに投稿した記事にて、NEMエンティティの再構築が発表された。
出典:NEM Ecosystem – Future Governance and Plans
NEM財団およびNEMスタジオが廃止され、新たにNEMグループ、NEMソフトウェア、NEMトレーディングが設立された。新組織は「NEMトラスト」という総称になり、各法人の構成とその活動内容は次の通りとなる。
法人名 | 活動内容 |
---|---|
NEMグループ | 親会社、子会社のガバナンス |
NEMソフトウェア | 製品開発チーム |
NEMトレーディング | 全体の財務管理 |
NEMベンチャーズ | ベンチャーキャピタル部門 |
プロジェクト全体としては、「NEMトラスト」「コアチーム」「コミュニティ」などが存在する形となる。
SYMBOLローンチ計画新概要
2020年4月18日にNEMグループより、「SYMBOLローンチ計画」が公開された。当初のローンチ予定は2020年第2四半期とされていたが、今回発表された内容で修正され、2020年11月中旬から下旬の予定となっている。
出典:NEM Ecosystem – Symbol Launch Plan
ローンチまでの各プロセスは以下の通りとなる。
予定時期 | プロセス |
---|---|
2020年6月中旬から下旬 | オプトインの開始 |
2020年8月中旬 | 開発完了、テストネット開始 |
2020年11月上旬 | オプトインの終了 |
2020年11月中旬〜下旬 | テスト完了 |
2020年10月下旬から11月中旬 | スナップショット |
2020年11月中旬から下旬 | SYMBOLローンチ |
今までの組織構成では計画の不透明性などが問題視されていたため、NEM財団を含めたNEMエンティティの再構築が行われたようだ。SYMBOLのローンチによりコミットできる環境となり、新しく公開されたロードマップ通りに進むことを期待したい。
そのためには、コアチームやNEMトラストだけではなく、コミュニティの有志によるテスト参加などの積極的な活動も必要となってくるように思う。オープンソースなプロジェクトであるため、誰もが開発に参加できることも特徴のひとつだ。そして、開発者や企業のさらなる参加で技術発展も大きく促進されていくだろう。
参考
・NEM Ecosystem – Future Governance and Plans
・NEM Ecosystem – Symbol Launch Plan
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