ビットコインのトレンド転換はいつくるのか

先日2月18日に中期の下降トレンドをブレイクしたビットコインの相場にはより一層期待が広がっている。

なかには、ついにトレンド転換を迎えた!という声もあがっている。

しかしトレンド転換というのは後になってからわかるもので、その時に判断するにはかなり難しい。

現在の価格もあと一つ価格を上げそうで、上げきれないという印象が強く未だに下降トレンドといえるであろう。

コインオタクでは毎日ビットコインのテクニカル分析を行っているが、今回チャート以外から読み取れることでトレンド転換のタイミングを探っていく。

ボラティリティ

ボラティリティとは価格変動率のことを指す。

価格変動が大きければボラティリティは大きいと言い、逆に価格変動が小さければボラティリティは小さいと言う。

現在起きているビットコインの長期的な弱気相場は、2013年12月から始まった弱気相場とその状況が非常に似ている。

2013年12月以降に起きた暴落と価格上昇・ボラティリティの関係性を見てみると、

ボラティリティの低下→価格の暴落→ボラティリティの大幅増加→ボラティリティの落ち着き→価格の大幅上昇という関係性が見られている。

ビットコインも、他の金融商品でよく見受けられるフラクタル構造となっている。

(2013年以降のサイクル)

(直近のサイクル)

大きな暴落の際には大きなボラティリティが訪れる。その後、ボラティリティが落ち着き、価格は快方に向かっていく。

現在はボラティリティが少ないが、先日の大幅上昇によって今後価格が快方に向かっていくことが期待されるようになった。

マイナー損益分岐点

ビットコインを考察するうえで欠かせない存在が「マイナー」である。

マイナーたちは、設備に先行投資し、ビットコインを得ることで利益を計上してため、利益のビットコインの価値が低いと先行投資を回収できない可能性がある。

つまり、彼らには損益分岐点が存在するのだ。

損益分岐点に関して、様々な意見や専門家がその価格帯について議論しているが、その土地の電気代やその時のハッシュレートに起因するため明確な価格を示すのは難しい。

おおよそ、3000ドル~4000ドルと6000ドルという2つの意見がある。今回はこの2つのどちらが正しいかは議論を行わない。

しかし、昨年夏から12月頃にかけて、多くの個人マイナーやGMOなどの大手マイニング事業者が撤退・赤字計上などを考えると、マイニング損益分岐点を十分に超えてることはなく、損益ライン付近or既にライン下にいると考えるのが妥当だろう。

その状況下で、現在稼働しているマイナーたちは、今後ある程度事業赤字になったとして、簡単に事業を停止は考えにくく、既にリスク分散のため「デリバティブ市場で売れるだけ売って将来の下落をヘッジ」している可能性が高い。

ただ、CMEやCBOEで先物リスクヘッジには下落トレンドであることが明確だった直近では大きなリスクヘッジとなっていたが、今後上昇のトレンドが見えかけた場合に、以前と同様の量でショートポジションをもつのは現実的ではない。

そのため、ある程度上昇の兆しが見えてきた際には、以前よりも売り圧力は抑えられ、さらなる上昇を加速させる要因になりうるだろう。

マイナーの損益分岐点での議論は、直接はトレンド転換を推し進める要因にはならないが、それを助ける要因にはなりうるということだ。

まとめ

  • ボラティリティ:ボラの低下で価格上昇の可能性
  • マイナー損益分岐点:上昇を押し上げる要因にはなりうる

 


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