リーク情報によるとビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨取引プラットフォームを世界最大手マーケットメイク会社である米シタダル証券(Citadel Securities)がヴァーチェ・ファイナンシャル(Virtu Financial)ローンチするという。米ブローカー最大手のフィデリティやチャールズ・シュワブと協力して仮想通貨事業最大規模となると見られる。
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世界最大手マーケットメイク会社が仮想通貨事業へ
シタダル証券はフィデリティなどの最大手資産運用会社やブローカー、機関投資家などに株式やオプション取引における流動性を提供する”マーケットメイキング会社”であり、その規模は世界最大となる50カ国以上で流動性を提供している。
匿名のリーク者によるとすでに裕福層へのビットコインなどの仮想通貨取引を提供している預かり資産4.5兆ドルを超えるフィデリティと、大手ネット証券取引所のチャールズ・シュワブなどのブローカーと協力し、仮想通貨取引プラットフォームをローンチするプライベートプランが発足しているという。
シタダル証券の仮想通貨取引所は2022年末から来年初旬にローンチする可能性があるとリーク者は語る。
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シタダル証券が仮想通貨の問題を解決か?
ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨の一番の問題として、
「発行数が限られていることや送金が容易であるという利点から”世界的に現物が分散”していることによる流動性の低さ」
というものがある。
これは価格をかんたんに数十倍に高騰させる一方、短期的にフラッシュ・クラッシュで大きく下がり、結果的にボラティリティが大きく、機関投資家やブローカーが既存金融の様により積極的に参戦しづらい理由だろう。
既にジャンプトレーディング(Jump Trading)やジェーンストリート(Jane Street)などのマーケットメイカーが仮想通貨市場に参戦しているが、未だにこの流動性問題は解決していない。
シタダル証券とバーチュ・ファイナンシャルの参戦で最大規模のマーケットメイカーと仮想通貨取引所が流動性を提供することで、大きく仮想通貨市場は変わっていくことになるだろう。
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ビットコイン現物ETFへの影響は?
SECはビットコイン先物をベースとした”ビットコインETF”を2021年12月に承認した。一方でビットコイン現物に投資する”ビットコイン現物ETF”はまだ1つも事例がなく、上場審査において”投資家保護の欠如”を理由に約7年以上否決を続けている。
仮想通貨市場において上記でみた現物の流動性の低さや、デリバティブ取引のCFD(差金決済)が主流であることから、既存金融より流動性面やボラティリティ面に問題があることが、このビットコイン現物ETF承認の足かせとなっていると言える。
フィデリティの協力で世界最大規模となるシタダル証券の仮想通貨取引事業は、2023年以降のビットコイン現物ETFの審査において非常に有益に働くことになるだろう。
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参考:Citadel Securities, Virtu Build Crypto Plan With Brokerages
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