エニグマ(Enigma)パートナーであるOcean ProtocolとAI  Singaporeが協力しAIイノベーションを加速

Web3.0が注目されてきている中で、Enigma(エニグマ)ではWeb3.0に必要な技術開発を行っている。Enigmaが開発を進める技術は、分散されたWebサービスの中で、個人情報を相手に渡さずにアプリケーションやシステムを実行することができる。

Enigmaのプロトコルは間もなくローンチするためにデバッグを進めている段階だ。Enigmaのプロトコルローンチは、Enigmaのパートナー企業のサービス開発と同時に進められており、パートナー企業にも目が離せない。そんな状況の中、EnigmaパートナーであるOcean Protocol(オーシャンプロトコル)は、AI Singaporeと協力していくことを発表した。これにより、AIによるイノベーションを加速させていく狙いだ。

Ocean ProtocolとAI  Singapore
出典:Ocen protocol

Ocean ProtocolとAI Singaporeの協力で研究促進

Ocean Protocolは、データを変換し収益化できるプロトコルで、ユーザーは保証されたシステムのなかで安全にデータをシェアすることができる。Enigmaとパートナーシップを組むことで、データのプライバシーを保護したプロトコルを提供する。AI Singapore(AIシンガポール)は、National Research Foundationによって開始されたプロジェクトで、人工知能により国家能力を支え社会的、経済的影響の他、人工知能を用いて活気に満ち溢れたエコシステムの創出を目指している。また、人工知能の開発に取り組む人材教育などの活動を行っている。

Ocean ProtocolとAI Singaporeの協力により、2つの新しいプログラム(AISG産業大学院プログラムとAISGフェローシッププログラム)を開始することが発表され、AI研究開発をサポートし、AIのためのボーダーレスなデータ共有技術の開発も進める。具体的な研究分野は次の通り。

  • 分散データサイエンスとAIアプリケーション
  • 分散フェデレーションマシンラーニング
  • データとAIサービス経済のトークンエンジニアリング
  • トークンベースのデータとAIサービスの経済学

Ocean Protocolは研究者にも使用され、AIの研究を進めるために必要なデータにアクセスできるようになる。

データを使ったサービス開発が加速

今回の発表に関してOcean Protocolの創業者のTrent McConaghy氏は次のように述べた。

「AIは人類にとって非常に有望だ。また社会問題に対処し、企業にとって計り知れない価値を引き出すのに役立つことになるだろう。しかしAIにはデータが必要だ。特に重要なデータはサイロに詰まっていて使用できない。Ocean Protocolではこれを解決する。社会やビジネスにおける課題に対処するためにAIが使用するデータを安全に共有するためのブロックチェーンベースのプラットフォームとなっている。AI Singaporeと協力して、プライベートでオープンなデータの共有を促進し、最終的にシンガポールのAI開発を進めていけることを誇りに思う」。

人工知能によるサービス開発は、世界中で進められている。特に日本では、少子高齢化の影響によって労働力人口の減少が社会問題となっており、人工知能によるサービスが求められる時代となるように思う。

人工知能を使ったサービス開発では、人工知能を機能させるため、サービスに応じて膨大な学習データが必要となる。Ocean ProtocolとEnigmaの技術により、ユーザーはデータを保護した状態でシェアし価値を生み出すことが可能となる。これまで、データを扱うのは、プライベートな問題がつきまとうため困難であった部分も、プロトコルにより補い、データを使ったサービス開発を加速させることに繋がる可能性がある。次の時代の一つの鍵となるかもしれない。

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参考
Ocean Protocol
AI Singapore

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