ジーケーシンクに次ぐ465億円調達の巨大仮想通貨(暗号資産)プロジェクトのレイヤーゼロ(LayerZero)のエアドロップ発行が開始した。ユーザーに対する最大のエアドロップは15,000ZROとなっており、上場後の最高値で最大1,144万円という超高額になったものの、賛否両論の声が上がっている

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期待のレイヤーゼロのエアドロップ開始

レイヤーゼロ(LayerZero)はイーサリアムやその上に展開する新たなネットワークの「レイヤー2(L2)」、その他のイーサリアムエコシステムをシームレスにつなぐブリッジプロトコルの総称だ。レイヤーゼロはブロックチェーンではないものの、イーサリアムなどの複数のチェーン間をつなぐインタープロトコル最大手であり、465億円という巨額の資金調達からもわかるようにベンチャーキャピタルも注目していたことで多くの注目とエアドロップ期待が集まった。

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2022年のローンチから約3年近い月日が経過し、2024年5月にスナップショットを取ったと発表後、ユーザーのレイヤーゼロ及びパンケーキスワップ(PancakeSwap)やアプトスブリッジ(Aptos Bridge)、スターゲイト(Stargate)などの利用に応じて最大で128万アカウントが対象となっている。

全体では10億ZROが発行され、ベースアロケーション(割当)となるのが5%の5,000万ZRO、レイヤーゼロ採用プロジェクトの使用度によって個別に設定されているのがRFPで3.5%であり、合計で8,500万ZROがコミュニティにエアドロップされたことになる。ベースアロケーションが最大で5,000ZRO、RFPは最大で1万ZROの計1.5万ZROとなっているものの、筆者は上位0.11%であるの対して1アカウントで1,000ZROには及ばず、全体で1,400ZROのエアドロップとなった。

出典:墨汁うまい - レイヤーゼロのトークノミクスZROトークンの分配

 

エアドロップ発行には寄付が条件

割当の少なさは0.1%以下のユーザーがに集中したことで、一般的なユーザーは100ZROほどの割当となっており、これまでで最も格差が大きなエアドロップということになっただろう。これらはプロジェクトの裁量で決まるものの、

「1ZROにつき0.1ドルのETHまたはUSDC、USDTの寄付が発行するための強制条件」

であるとTGE(トークン発行イベント)前に告知して物議を醸すことになった。コミュニティからはこれらを「寄付」と呼ぶのはおかしいと批判が相次いでおり、「ZROというトークンの見返り」に0.1ドルを支払うというのはもはや寄付ではないといえるだろう。これらの寄付を米国証券取引委員会(SEC)に「未登録の証券を売りつけようとしてくるプロジェクトがある」とジョークが飛ぶほどの批判を受けている。

 

レイヤーゼロはこれらの寄付強制をプルーフ・オブ・ドネーション(Proof of Donation)と呼んでおり、寄付が嫌ならばトークンを発行しなければいいとCEOは発言している。この寄付により最大で1,850万ドル(約29.3億円)を調達し、プロトコルギルドのコントラクトにロックされて最大で4年間かけて資金がロックされることになる。ZROトークンの発行を行うレイヤーゼロ・ファンデーションはこの寄付から最大で1,000万ドル(15.9億円)を得ることができるという。

この0.1ドル寄付の影響か、プレマーケット価格から2倍近い4.8ドルまで上場後に上昇しており、

現在は3.5ドルを推移している。

 

コラム:仮想通貨(暗号資産)のエアドロップは詐欺や悪?ICOと比較して評価してみた

 

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