- フェーズ0の開発完了が間近に迫る
- PoWからPoSへの移行にも関わる開発段階「フェーズ0」が6月末を目処に完了すると、関係者が明かした。(全7フェーズ)イーサリアム2.0に向けた重要な一歩めとなる。
フェーズ0の開発完了が間近に迫る
5月2日に行われたイーサリアムのコア開発者会議にて、イーサリアム2.0の開発第1フェーズにあたる「フェーズ0」の開発が完成に近づいていることがわかった。現在イーサリアム2.0へのアップグレードでは、7つの段階に分けられて開発が進められているが、フェーズ0の開発が完成に近き、完了の目処が6月末に設定されたという。
フェーズ0では、投資家からも最も注目されているイーサリアムのコンセンサス・アルゴリズムの変更「PoWからPoSへの移行」にも関わる開発工程となる。PoSへの以降はイーサリアム2.0の根幹をなす部分であるため、フェーズ0は非常に重要な位置付けの一つだ。
なお、この時点(6月末)でイーサリアムが完全にPoSに移行するわけではないが、実行されるBeacon Chainでのステーキングが開始される可能性があり、将来的なイーサリアムへの投資判断で重要になるステーキングの影響(報酬や流通量制限など)の判断に影響が出る可能性がある。また、注目されるPoSシステムにも関係する開発フェーズが完了することによる期待感も高まるかもしれない。
イーサリアム調査員のJustin Drake氏は同会議中に、そのフェーズ0の完成時期について6月の終わり頃になると言及を行なった。
Drake氏は、
現在、開発の真っ只中だが、コードの単純化は順調に進んでいる。
こうした細かな作業は、バグ修正のために行われている。
とも話しており、開発の進捗状況は順調なようだ。
イーサリアム2.0、3.0のロードマップ
イーサリアム2.0
フェーズ0:シャード未実装のビーコン・チェーン
- Casper FFGを用いた、決済ファイナライズのための「PoS」ビーコンチェーン
- バリデータがブロックを提案する際に、RANDAOを利用し、RNGを作成する
- RNGのアウトプットからProposerとattestation committeeを組織化する
- バリデータがクロスリンクを生成
- フェーズゼロの詳細
フェーズ1:EVM未実装の基本的なシャーディング
- 取引をせずに、シャードにバイナリ・ラージ・オブジェクト(Blobs)が集められる
- 提案者はバイナリ・ラージ・オブジェクト(Blobs)を提出する
- 公証
- より詳しい内容はphase 1 specとimplementationsを参照
フェーズ2:EVMのステート移行機能
- フルノードのみ
- 非同期のクロスコントラクトコールのみ
- アカウントアブストラクション
- eWASM
- TBC
- ストレージ使用料
フェーズ3:ライトクライエントステートのプロトコル
- Executor
- 最小ステートのクライエント
フェーズ4:クロスシャード・トランザクション
フェーズ5:チェーンのセキュリティ強化
- データ可用性証明
- 内部フォークフリー・シャーディング
- マネジャーシャード
フェーズ6:指数関数的シャーディング
- 再帰的シャード
- 負荷分散
イーサリアム3.0
- Casper CBCの導入
- zk-STARKs
- ヘトロジーニアス・シャーディング(他のシャードの照合頻度に影響を与えずに、あるシャードにおいて、gasあたりに捌くトランザクション量が増加する)
- Sharding実装を超える、ポテンシャルを秘めたアイデアはあるのか?