XRPをトレジャリー資産として保有・運用するEvernorth(エバーノーす)は3月18日、特別買収目的会社のArmada Acquisition Corp. IIとの事業結合に向け、米証券取引委員会(SEC)にForm S-4を提出しました。合併が承認されれば、同社はティッカーシンボル「XRPN」でNasdaqへの上場を予定しています。
今回の動きは、XRPを企業財務に組み込むモデルの本格化を示すものとして注目されます。上場が実現すれば、機関投資家にとっては暗号資産を直接保有せずにXRPエコシステムへアクセスできる新たな投資手段となる可能性があります。
10億ドル超を調達、XRPトレジャリー構築へ
Evernorthは2025年10月、Armada Acquisition Corp. IIとの事業結合を発表し、総額10億ドル超の資金調達を進める方針を明らかにしていました。調達資金は主にXRPトレジャリーの構築に充てられる見通しです。
同社はすでに、Arrington Capital、Ripple、SBI Holdings、Pantera Capital、Krakenといった有力機関から資金を調達しています。
ネバダ州で設立されたEvernorthは、機関投資家によるXRP採用を促進する上場企業を目指しています。単なる保有にとどまらず、機関向け貸出やDeFiを通じた利回り獲得、さらにXRP Ledgerエコシステムへの参加を進めることで、1株あたりのXRP価値の成長を狙う戦略です。
Evernorthの創業者兼CEOで、元Ripple幹部のアシーシ・バイラ氏は、「グローバル金融は、デジタル資産が資本の保有・管理・活用において大きな役割を果たす新たな段階に入っている」と述べています。そのうえで、上場企業としての透明性とブロックチェーン基盤の金融インフラを組み合わせることで、より効率的で透明性の高い金融システムの実現を目指す考えを示しました。
SECのガイダンスでXRPの位置づけも明確に
3月17日にSECが公表したガイダンスでは、XRPを含む複数のトークンが「デジタル商品」の例として示されました。これにより、証券法の対象はトークン化された証券に限定されるとの整理が改めて意識されています。
Rippleの最高法務責任者であるスチュアート・アルデロティ氏はXで、「XRPが証券ではないという認識は以前から一貫していたが、今回その位置づけがより明確になった」とコメントしました。
上場実現ならXRP関連株として新たな選択肢に
Evernorthのナスダック上場が実現すれば、XRPは「直接保有する資産」だけでなく、「株式として間接的に投資できる資産」という新たな側面を持つことになります。
これは、規制や運用面の制約から暗号資産の直接保有に踏み切れなかった機関投資家にとって、有力な選択肢となる可能性があります。
今後は、SECによるForm S-4の有効化と、Armada Acquisition Corp. II株主による合併承認の行方が焦点となります。上場が実現すれば、XRPの機関採用の進展や評価軸の変化につながるかが注目されます。
参考元:Evernorth公式ブログ
画像:shutterstock