2026年3月23日午前8時時点のビットコイン(BTC)は、6万8373ドル付近で推移しています。直近24時間では約2.6%下落しており、週末の仮想通貨市場はリスクオフの展開を余儀なくされました。
今回の急落は、トランプ米大統領がイランに対して発した「48時間最後通牒」という新たな地政学リスクが、市場で強く意識されたことが背景にあるとみられます。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート
直近24時間の値動きを振り返ると、22日早朝には7万280ドル付近まで上昇し、高値をつけていました。しかし、22日深夜にトランプ大統領の発言が伝わると、市場の雰囲気は一変します。数分以内に6万7200ドル付近まで急落し、24時間安値を記録しました。
その後は押し目買いも入り、現在は6万8200ドルから6万8500ドルのレンジで反発の機会をうかがう展開となっています。短期的には、6万8200ドルが重要なサポートラインとして意識されています。
相場を動かした背景
トランプ大統領のイラン48時間最後通牒
今回の相場急落の主因は、中東情勢の緊迫化です。3月22日深夜、トランプ大統領はイランに対し、現在封鎖されているホルムズ海峡を48時間以内に完全開放するよう要求し、従わない場合は発電所を攻撃すると宣言しました。この期限は、日本時間で3月24日午前9時44分に設定されています。
これに対し、イラン側は実質的に拒否する姿勢を示しており、原油価格が100ドルを超えるなど、マクロ経済全体に緊張が走りました。先週、停戦期待を背景に7万5912ドルまで上昇していたビットコインですが、この地政学ショックを受けてロングポジションの投げ売りが連鎖し、急落につながったとみられます。
FRBのタカ派姿勢と利下げ観測の後退
補足的な下落要因として、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後におけるパウエル議長の発言も、市場の重しとなっています。政策金利は据え置かれたものの、中東戦争による原油高を背景に、インフレ懸念の継続が示唆されました。
これにより、先物市場では利下げ再開が2027年7月まで先送りされるとの観測が広がり、リスク資産全般に対する売り圧力につながっています。
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ビットコイン テクニカル分析
日足チャート分析

日足チャートでは、直近高値から反落したことで、現在は6万8200ドル付近での揉み合い局面にあります。10日EMA(7万313ドル)や200日SMA(9万2573ドル)など、主要な移動平均線の下方で推移しており、15本中13本の移動平均線が下落シグナルを示しています。
MACDは弱気シグナルを示しており、全体としては上昇力に欠け、戻り売りが優勢な地合いです。中長期の上値メドは6万9500ドルから7万ドル、下値メドは6万8200ドルとなります。
4時間足チャート分析

4時間足では、直近高値を切り下げる「ローハイ」を形成しており、短期移動平均線の下に押さえ込まれています。6万9500ドル付近には強い上値抵抗があり、売り手が静かに主導権を握りつつある状況です。
反発局面があっても追随買いが続かず、上値で売られる展開が目立っており、押し目買いよりも戻り売りが機能しやすい地合いといえます。
1時間足チャート分析

1時間足の短期トレンドは、6万8200ドルから6万8500ドルのタイトなレンジ内でのサイドウェイ(横ばい)推移となっています。方向感に欠ける状態ではありますが、短期トレーダーが当日特に注目すべきラインは下値の6万8200ドルです。
このサポートを維持できるかが焦点であり、ここを割り込むとさらなる急落リスクが高まります。一方、上値のレジスタンスは6万8900ドル付近に形成されています。
デリバティブ動向
OI・清算動向
直近24時間の未決済建玉(OI)は1016億ドルで、前日比では1.7%減とやや減少しました。特に注目されるのは清算状況です。24時間で5億5531万ドルという大規模な清算が発生しており、トランプ大統領の発言直後には、ロングポジションを中心に2億9900万ドルの清算が集中しました。
オプション市場でも、プット/コールOI比率が0.84と、2021年6月以来の最高水準に達しています。ダウンサイドプロテクション(下落ヘッジ)への需要が過去最高レベルまで膨らんでおり、市場センチメントが「極度の恐怖」に傾いていることがうかがえます。短期トレードでは、突発的なボラティリティに警戒が必要です。
注目清算ライン

現在、最も警戒すべき清算ラインは6万8200ドル付近です。この価格帯には多くのストップロスが集中しているとみられ、ここを明確に下抜けた場合、連鎖的なロング清算を巻き込みながら、6万5900ドル付近まで一気に走る値動きが起きやすくなります。
トレーダーにとっては、下値ブレイク時のオーバーシュートに十分注意すべき局面です。
ETF動向
ビットコイン現物ETFのフローは、足元で流出傾向に転じています。3月16日と17日は流入が続いたものの、3月18日から20日にかけては3営業日連続で流出となり、合計ではマイナス4198BTC、約3億ドルの資金流出となりました。
このETFフローの反転による資金流出が、週末の価格下落のベースとなる弱気な地合いを形成していたと考えられます。
本日のデイトレ注目材料
本日の短期市場における最大のテーマは、トランプ大統領が設定した「イランへの48時間最後通牒」の期限到来です。期限は日本時間で3月24日午前9時44分とされており、これに関連する要人発言や軍事的な動きなどのヘッドラインによって、相場が急変動する可能性があります。
加えて、週明けの米国株式先物や原油価格の動向も重要です。上方向では、戻り売りの壁となる6万9500ドルから7万ドルが焦点となり、下方向では重要なサポートである6万8200ドルが意識されます。
まとめ
足元のビットコイン相場は、イラン情勢を巡る地政学リスクのヘッドラインに振り回されやすい、神経質な展開が予想されます。短期的な焦点は、6万8200ドルのサポートラインを維持できるかどうか、そして明朝に迫る最後通牒の期限に向けた関連報道です。
ポジション管理を徹底し、突発的なニュースによる急落リスクに備える慎重な立ち回りが求められます。