信用スコア「Yahoo!(ヤフー)スコア」の仕組み、メリット、使い方を解説

中国が先駆けておこなっていた「信用スコア」サービスは、アメリカ、ヨーロッパなど世界に広がっています。日本企業も、近年「信用スコア」を利用したサービス提供が増加傾向にあると予測されているのです。
しかし、新しいキーワードでもあることから「信用スコア」とは何か分からない方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、「信用スコア」の全体概要と、2019年7月からビジネスソリューションサービスとして提供を開始した「Yahoo!(ヤフー)スコア」の仕組み、使い方までを解説します。

信用スコアとは?メリット、デメリット、日本の信用スコアについても解説

信用スコアとは?

「信用スコア」とは、簡単にいえば「金融機関でローンを組む際などに使われていた信用情報を、分かりやすく数値化する」というもの。
銀行やローン会社で行われている審査とは、「生年月日」「会社名」「就業年数」「年収」などを聞いた上で、ローンの可否から融資する金額上限・利率などが決定します。
しかし、「信用スコア」の先駆けである中国では、収入に関わる情報以外にも性格診断などもスコア対象となるのです。
日本においても、「信用スコア」は従来の信用情報にプラスして、多くのWEBサービスと連携。利用状況に問題ないかなどもチェックされることが想定されています。
また、「信用スコア」の点数によって、融資を受けたときの金利優遇などのメリットを受けることができるのです。
日本では新しいサービスであるため、今後、多くのサービスが提供されるでしょう。

信用スコア「Yahoo!(ヤフー)スコア」の仕組み

Yahoo!スコアとは、Yahoo!JAPAN IDごとにスコアを算出。算出されたスコアによって、お得な体験を提供するサービスです。
ここで指している「お得な体験」とは、お買い物でのポイント還元・割引、コンサートなどのイベント先行予約、融資を受ける場合に金利・融資上限額を優遇するなどが含まれます。
スコアは、信用情報からYahoo! JAPAN IDと連携しているサービスの利用状況を元に、機械的に算出される仕組みです。

詳しくは4つに分類されます。

本人確認

Yahoo! JAPAN IDにひもづく住所・氏名・電話番号・メールアドレスなどの情報の登録率、登録された電話番号やメールアドレスの有効性など。

信用行動

ヤフオク!での取引実績・評価、知恵袋での活躍度、Yahoo!サービスの支払い延滞回数、ガイドライン違反の回数、Yahoo!サービス利用経由での宿泊・飲食店のキャンセルなど。

消費行動

Yahoo! JAPAN提供の販売サービスの利用金額など。

Yahoo!JAPAN サービス利用

Yahoo! JAPANが提供するサービスの利用頻度など。

「Yahoo!スコア」は、利用しているユーザーの同意なしでパートナー企業にスコアを開示することはありません。
ユーザーが「Yahoo!スコア」の提供に「同意」をおこなったサービスに限って、サービス提供会社に「Yahoo!スコア」が提供される仕組みとなります。

信用スコア「Yahoo!(ヤフー)スコア」のメリットは?

ここまでは、「Yahoo!スコア」の概要について説明しました。
次に、実際に「Yahoo!スコア」を利用することで得られるメリットについて解説します。

優良と推定されるフリーランスを抽出して、案件をマッチング

フリーランスと仕事を結びつけるサービスを提供している「Lancers」では、「評価ポイント」「口コミ数」「提案数」「プロジェクト完了率」などを個人データとして算出しています。
サービス内においても、一定の基準値ごとにランクアップする「ランク認定制度」も導入しているのです。
Yahoo!スコアは、仕事を受ける人と依頼する側の求めている条件など、イメージの差をなくす効果も期待されています。
発注者と受注者のストレスがない仕組みづくりに、Yahoo!スコアが大きく関わっているのです。

優良ユーザーに特別料金を提示する

近年、ドレンドになりつつあるシェアリングサービス。
しかし、実際には借りたものが返ってこなかったり、壊れて返ってくる場合などのドラブルも少なくありません。
Yahoo!スコアは、サービスを問題なく頻繁に使っているユーザーをスコア情報から抽出。
このデータを元に、通常料金よりもお得な特別料金を提供します。

サービス利用状況が良いユーザーに対して、質の高いサービスを対価として提供することで、継続的なサービス利用なども見込めるのです。

予約を忘れそうな人を抽出し、リマインド回数を増やす

レストラン・居酒屋などの予約をした場合に、予約時間を間違えてしまうと店側に大きな負担が掛かります。
このような問題を減らすために、過去の利用履歴から、席予約の利用状況をスコアとして算出。スコアを元に、席予約を知らせるリマインドの回数を調節します。
何度も知らせることで、予約者に気付いてもらうことができるため、店側の直前キャンセルなどの問題も減少する一手となるでしょう。

積極的に活動しているユーザーを抽出し、優先的にオファーを流す

仕事の発注者と受注者を繋げるクラウドソーシングサービスを提供している「株式会社クラウドワークス」でも、Yahoo!スコアの導入を開始しています。
クラウドワークスでは、ユーザー登録が無料であることから、アカウントは多く存在します。しかし、その中で実際に仕事を受注して活動しているユーザーは限られるのです。
Yahoo!スコアでは、ユーザーのクラウドワークス利用頻度を算出。
「受注数」「ログイン回数」など複数のデータを取得し、利用頻度の高いユーザーから優先的に仕事をオファーします。
仕事を発注する側は、実際に活動しているユーザーに仕事オファーを絞ることで、マッチング率を向上させることが可能です。
仕事を受注する側も、オファーを優先的に貰える可能性が増加するため、優良案件を獲得できる可能性も高まります。

信用スコア「Yahoo!(ヤフー)スコア」の使い方

「Yahoo!スコア」は、Yahoo! JAPAN IDを作成したのと同時に、機械的に推定・算出したYahoo!スコアが自動的に作成。自動作成された「Yahoo!スコア」は、Yahoo!サービスの利用状況によって変動します。
もしも「Yahoo!スコア」を利用しない場合は、マイページから「Yahoo!スコアの作成・利用」をオフにすることでスコア削除が可能です。
「Yahoo! スコア」をパートナー企業に提供する場合には、提供に対する同意を行わない限り外部に漏れることはありません。
提供したスコア情報に応じた特典を受けることが可能です。

信用スコア「Yahoo!(ヤフー)スコア」を上げてメリットを得る

今回は、2019年7月から本格的にサービス提供が開始された「yahoo!スコア」の概要からメリットなどについて説明しました。
「信用スコア」という考え方は、今後シェアリングサービスなどを中心に広がっていくことが想定されます。また、「信用スコア」を上げることで今後、多くのメリットを享受できる可能性を秘めているのです。
今回の記事をきっかけに、ぜひ、「Yahoo!スコア」を利用してみてはいかがでしょうか。

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