世界的な送金及び支払い方法サービスのプロバイダーであるマネーグラム(MoneyGram)が7月19日、韓国のフィンテック企業であるSentbeと提携したことを発表した。これによりセンテベは韓国における最初のマネーグラムの仮想代理企業ということになる。
「マネーグラムとの提携は完璧なタイミング」
マネーグラムの発表によると、マネーグラムのヨゲシュ・サングル(Yogesh Sangle)アジア太平洋経済協力(APAC)及び南アジア責任者は今回の提携について、「韓国で提供されている私たちの製品の強化が地域でのデジタル変化を加速する戦術的な動きである」と語った。
Sentbeのアレックス・チョイ(Alex Choi)最高経営責任者(CEO)は、「送金過程を単純化するイノベーションは私たちの最優先事項であり、マネーグラムとこの動きに乗り出すのに今以上に完璧なタイミングはない」とコメントしている。
リップル(Ripple)との関係性
マネーグラムの原点は1940年、ミネアポリスに拠点にしたトラベラーズエクスプレスの設立にある。この企業は国際的な金融サービス会社ビアドコーポレーションの子会社だった。トラベラーズエクスプレスはすぐに世界最大のマネーオーダー処理業者のひとつとなり、バス会社グレイハウンドコーポレーションと石鹸メーカーのダイアルコーポレーションを含めた大手企業の提携により、電子決済業界の主要企業となる。
1998年にビアドコーポレーションが国際送金会社マネーグラムペイメントシステムを買収、トラベラーズエクスプレスとマネーグラムペイメントシステムが結びついてマネーグラムが誕生した。その後ビアドコーポレーションがマネーグラムを売却し、個別の団体となっている。
リップル(Ripple)は2019年6月にマネーグラムとの戦略的提携に同意したことを同社のブログで発表した。この提携には2年間の初期期間があり、デジタル資産を使ったクロスボーダー決済と国際為替決済のためにリップルはマネーグラムの主要パートナーになるとしている。またSentbeの公式サイトも更新されており、世界的なフィンテックであるRippleと提携したとトップページに掲載されている。
韓国の金融サービス会社のSentbeとは?
Sentbeは韓国ソウルに本社を構えている金融サービス会社である。フィリピン・ベトナム・インドネシア・日本などアジア諸国を中心とした17種類の法定通貨で送金することが出来る。Sentbeを利用して日本円を送金する手数料は、3万円から109万9,999円までは1万5,000ウォン(約1,400円)、110万円から300万円送金する場合は送金の1.5%が手数料となる。
参考
・MoneyGram Partners with Korean Remittance Startup, Sentbe
・Ripple Announces Strategic Partnership with Money Transfer Giant, MoneyGram
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文:かにたま