デロイトがZKPを独自ブロックチェーンに実装
コンサル「ビッグ4」の一角であるデロイトは、独自の企業用ブロックチェーンソリューション「EduScrypt」にZKP(ゼロ知識証明)を利用したプライバシー強化技術を追加した。EduScryptは、組織がスタッフの資格を追跡、共有、検証するのに役立つソリューションである。
この機能追加において、デロイトはイスラエルのスタートアップQEDITと提携したという。QEDITはゼロ知識証明(ZKP)による暗号化を活用し、企業の共有された台帳内でビジネスデータが安全に制御できるようなノウハウを提供している。
QEDITのプライバシーソリューションをEduScryptに統合することにより、デロイトの企業ブロックチェーンソリューションを使用する企業側は、基礎となる機密情報を明かすことなくデータを認証できるという。
「ネットワークメンバーはデータの整合性を検証することができるが、誰が何を誰にどれだけ送信したかを確認することはできないような設計がなされている」とQEDITは説明。
デロイトのEMEAブロックチェーンラボのCTOであるAntonio Senatore氏はプライバシー機能の追加について、「ほとんどの組織にとって、スタッフの教育資格や将来の採用に関する検証、管理、記録は非常に面倒で費用のかかるプロセスであり、コンプライアンス違反に対しても罰金が科せられる。」と指摘し、「QEDITのZKPを活用したプライバシーソリューションを統合することにより、組織は基になるデータの完全なプライバシーやコンプライアンスを維持しながら、資格の信頼性を検証することができるようになる。」と述べた。