2019年の仮想通貨業界に大きな影響を与えた10人 

暗号資産(仮想通貨)メディアのクリプトスレート(CryptoSlate)は、2019年の業界に良くも悪くも大きな影響を与えた10人を選出しました。年末を迎えて、19年が「仮想通貨産業の年」であったかどうか即断するのは難しいですが、仮想通貨の価格が17年末から18年初頭にかけて急騰後大暴落という惨事から徐々に回復し、業界は20年以降の強気相場の再来に備えてギアを切り替えた年であったと分析されています。

大方の予想に反して、19年の多くのデジタル資産価格の軌跡は、依然として警戒線上にあります。その中で仮想通貨の動向に大きな影響を与えたのが、中国の習近平主席を含む10人でした。以下その10人(敬称略)を順番に紹介しましょう。

世界的な仮想通貨取引所のCEOらも選出

チャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)

ジャオ氏が世界最大手取引所バイナンス(Binance)の最高経営責任者(CEO)でなかったとしても、Twitter上での彼のつぶやきは、業界には欠かせない貴重な見解を披歴することで知られています。19年のバイナンスの成功は、米国への進出でした。

ブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)

米最大手取引所コインベース(Coinbase)の創業者兼CEOである同氏は、賞賛すべき業績を残しています。仮想通貨産業の将来に一貫して楽観的見解を示して、業界で最も影響力のある経済人になっています。

ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)

シリコンバレーで仮想通貨支持者として著名。Twitterの共同創業者兼CEOとして、仮想通貨の普及に大きく貢献しています。スマホによる決済アプリのスクエア(Square)の開発者としても知られています。

ドービー・ワン(Dovey Wan)

アナリスト兼投資家として有名。特にTwitter上での仮想通貨に関する彼女の投稿は、多くの支持者を集めています。この業界での中国と米国間のギャップを埋める意見は傾聴に値します。

ケリー・レフラー(Kelly Loeffler)

ビットコイン先物取引所バックト(Bakkt)のCEOとして、仮想通貨と政治の間の重要な架け橋役を務めています。体調不良で退く共和党上院議員に代わって急きょ上院議員に就任(20年1月1日)します。

世界を巻き込む話題を作った人物たち

クレイグ・ライト(Craig Wright)

自らをビットコイン開発者(サトシ・ナカモト)と公言して大きな話題をさらった人物。BTCマイニングの報酬110万BTCの所有権をめぐる同僚との訴訟で敗訴(19年8月)。

ピーター・マコーマック(Peter McCormack)

英国のポッドキャスター。クレイグ・ライト氏から反訴されているマコーマック氏は、サトシ・ナカモトだと主張するクレイグ氏を「詐欺師」と批判する先頭に立っている人物で、著名なインタビュアーの1人です。

習近平(Xi Jinping)

19年にブロックチェーン技術を国家プロジェクトとして推進するよう呼びかけた中国の最高指導者。米ドルの世界支配に反撃する中銀発行のデジタル通貨(CBDC)の推進者でもあります。

ジャスティン・サン(Justin Sun)

ミレニアム世代を代表して、仮想通貨トロン(TRON)の創始者として1年中話題をさらいました。特に、世界有数の大富豪でバークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェット氏との慈善目的の会食の権利を460万ドル(約5億円)で取得して大きな話題に。

マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)

Facebookの創業者兼CEO。19年8月、独自の仮想通貨「リブラ(Libra)」発行計画を発表して、米国やEU諸国など世界的に是非をめぐる政治・経済的論争を巻き起こして、業界全体の注目を集めました。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
10 people that shaped the crypto industry in 2019

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