本コラムでは、オントロジー(Ontology)のステーキング方法を解説します。Ontologyはステーキングが可能なブロックチェーンです。
トークンによる投票がなされたバリデータノードがブロックを生成します。また、ステーキングをするトークンホルダーは報酬を得ることができます。いわゆる広義のDPoSにあたるコンセンサスメカニズムです。
OntologyをステーキングをしてもらえるONGとは
Ontologyではステーキング用のトークンとトランザクション手数料用のトークンに分けるデュアルトークンモデルを採用しているため、ONTのトークンをステーキングすることによりもらえるのはONTではなく、ONGです。
ONTは最初のブロックで総発行 量である10億ONTがすべて発行済みです。もう一つのトークンであるONGの総発行量も同じく10億ONGですが、こちらははブロック報酬として徐々に発行されており、1ブロック生成あたりに発行されるONGの量は時間の経過と共に少なくなっていくよう設計されています。ONTでは最初のブロックが2018年6月30日に生成されており、ONGは18年間にわたって発行され続ける予定です。
ステーキングの報酬として得られるONGは、トランザクション手数料として使うことができます。また、それに加えて、ONGも取引所で取引され価格がついているトークンであることからONTを保有している人であればステーキングを行うことでより効率的に資金を運用できます。
Ontologyのステーキング方法
Ontoplogyのステーキングは、公式のモバイルウォレット「ONTO」から行えます。ウォレットはiOSおよびAndroidから利用できるので、まずダウンロードしてみましょう。
アプリのダウンロードが完了し、ウォレットにONTを移動させたら、ますはトップからステーキングする通貨であるONTを選択します。そして、画面下のStake (ステーク)を選択します。
次にステーキングの実行です。自身がステーキングしたい量、委任するノードはウォレットに推奨されているものをそのまま使って基本的に問題ないでしょう。報酬は「受け取り可能な報酬」として表示されます。受け取り可能な報酬は画面左下にある「Claim(請求)」ボタンをタップすることでウォレットに付与されます。
上記で紹介した方法以外にも、例えばインフラ・アズ・ア・サービス(IaaS)を提供しており、リブラ協会のメンバーでもある Bison TrailsがOntologをサポートしており、簡単にノードの立ち上げができるサービスなどもあります。
Ontologyからの発表ブログの中でBison TrailsのCEOはかなりビジネスでのオントロジー利用を意識した発言をしていますが、気になる方は見てみるとよいでしょう。
Ontologyのステーキングに関する注意点
委任によるONTのステーキングは非常に簡単にできることがお分かりいただけたかと思いますが、いくつか注意点もあります。
一つ目は、はじめてのステーキング報酬がいつから貰えるかについてです。Ontologyのステーキングは、60,000ブロックごとにラウンドが分かれています。あるラウンドの途中にステーキングを開始した場合、報酬を受け取れるのは次のラウンドからです。
二つ目の注意点は、ステーキングを中止する時のことです。一度ステーキングを行うとロック期間があります。60,000ブロックごとのあるラウンド中でステーキングをキャンセルした場合、引き出しが可能になるのは次のラウンドからなので、しばらく待たなければなりません。簡単にできるため気軽に始めたものの、「やっぱりやめたい」と思った時にすぐにキャンセルできないという状態にならないようにロック期間に留意してください。
参考
・ONTO Stake Authorization Guide
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