緊急事態宣言への準備が加速
安倍晋三首相は緊急事態宣言へ向けて、大きく舵を切ったようだ。 本日中にも、諮問委員会に諮り、宣言を出す方針を表明、早ければ明日7日にも宣言する見通しだ。
緊急事態宣言では都道府県を単位とする区域や実施期間が示されるが、今回対象地域として候補にあがっているのは、首都圏及び大阪府や兵庫県などとのことだ。
世界各地で新型コロナウィルスの感染拡大による影響が深刻化する中、日本政府の対応が注目を集めていた。 同宣言は、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づくもの。ただし、同措置法の下では、世界に先駆けて都市封鎖を行った武漢市をはじめ、諸外国で行われているような強制力をもつ都市封鎖(ロックダウン)は行えない。
公共交通機関の停止や道路封鎖などは、もとより、外出禁止を強制することもできない。あくまで、外出自粛の「要請」にとどまるが、国が緊急事態宣言を発することで、対象地域となった自治体の知事権限が強化されることになる。
緊急事態宣言後は、都道府県知事が、外出自粛要請に加え、学校を始め人が多く集まる商業施設の使用制限や停止を要請・指示できる。 さらに、感染者の急増による医療施設の増設が必要となった場合、所有者の同意がなくとも知事が土地や建物を使用することが可能になる。医薬品や食料品に関しても、知事は事業者に対し売却を要請、応じない場合は収容することもできるようになるなど、その権限が大幅に拡大される。