米最大手銀行JPモルガンチェースは、ウィンクルボス兄弟のビットコイン取引所GeminiとCoinbaseをクライアントとして2020年4月に承認したとWSJが報道。JPモルガンチェースが仮想通貨産業においてクライアントとして承認したのは初だという。
ウォールストリートがビットコインをビジネスとして認める
WSJによるとJPモルガンチェースの今回の承認は、投資資産としての注目やCMEやBakktなどのビットコイン先物のローンチなどビットコインエコシステムの成長が、ウォールストリートの重鎮が仮想通貨をビジネスとして認めるに値すると考えているサインだとしている。
Coinbaseは2012年に設立した米国の老舗仮想通貨取引所であり、ユーザーは3000万人を超えている。対してGeminiは2014年に設立した小さな取引所だが、2017年にビットコインETFの話題の元となったウィンクルボス兄弟の仮想通貨取引所であり、スタートアップと異なりコンプライアスやキャプティブ、Geminiカストディなどで業界をリードしている。
これらからJPモルガンチェースが仮想通貨業界の先陣と捉え、クライアントとして承認したと見られる。
関連記事:【墨汁速報】ウィンクルボス兄弟Gemini ナカモトキャプティブ(自社保険)をローンチ 最大2億ドルをカバー
JPモルガンチェースはビットコイン取引を提供するのか?
WSJにリークした人物によると、JPモルガンチェースはGeminiとCoinbaseを2020年4月にクライアントとして承認、取引はこれから開始されるとしている。
現在はCMS(Cash Management Service)などの資金管理を主に行なっており、米国内でのドルをベースとした送金を行うとしており、後ほど国際早期などのワイアートランスファーも取り扱うという。WSJによると、ビットコイン取引はGeminiとCoinbaseが提供し、JPモルガンチェースは資金管理を主に行うため、仮想通貨サービスを行うわけではないとしている。
米銀行の仮想通貨ビジネスへの対応変化
注目すべきことは、JPモルガンチェースがビットコインをベースとしたビジネスに対し、サービスを提供する意思があったということだ。2020年までビットコインをビジネスとした企業へ銀行クライアントとしてのサービスは長年ブロックされていたのだ。銀行は特にビットコインを介したマネーロンダリングなどを警戒していたという。
リークした人物によると、GeminiとCoinbaseはJPモルガンチェースのアカウント開設に長期間を有したとしたとしている。GeminiとCoinbaseはニューヨーク州での仮想通貨ビジネスを行うためのビットライセンスを保有しており、送金ライセンスなどを含む多くの規制をクリアしている。
中でもGeminiは群を抜いており、SOC2 Type2の内部統制監査やFDICプロテクションなど、業界一の水準を持つ。今後の仮想通貨の未来を切り開く重要な取引所であると言えるだろう。
関連記事:【墨汁速報】ビットコイン 機関投資家参入なるか?仮想通貨取引所Gemini SOC2 Type2の監査をデロイトと達成
※墨汁速報@コインチョイス その他仮想通貨の最新時事ニュースはこちら
▼墨汁サロンでは相場影響や市場分析、テクニカルの考え方などをより深く解説しています。