トップF1チームのレッドブル・ホンダがテゾスと提携

F1チームのレッドブル・レーシング・ホンダ(Red Bull Racing Honda)が5月20日、テゾス(Tezos)とブロックチェーンのパートナーシップの締結を発表しました。今回の提携により、チームのオリジナルNFT(非代替性トークン:non-fungible tokens)を発行する予定です。

F1チームとファンとのつながりを最大するテゾス

テゾスとのパートナーシップについてレッドブル・ホンダの代表を務めるクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)氏は、「テゾスはNFTの開発を通じて、我々のチームとファンとのつながりを最大限に強化してくれる。テゾスとの関係は、我々が長年求め続けてきた極めてエキサイティングなものであり、我々のファンに斬新かつユニークで、革新的なチームとのコネクションを提供するための、最高のパートナーシップになることを強く信じている」と述べています。

テゾス財団(Tezos Foundation)会長のフーベルトゥス・トーンホーザー(Hubertus Thonhauser)氏は、「テゾスのブロックチェーンは、高い進化性と適合性をもとに、セキュリティーとパフォーマンスを考慮しつつ、最も効率的に動作するようにデザインされている。この原理は完璧にレッドブルレーシング・ホンダにも反映されており、だからこそ我々は今回のパートナーシップが成功することを信じて疑わない」と断言しています。

近年注目を集めるNFT

最近話題のNFTは、画像や動画などのデジタル・コンテンツとリンクした独自性の高いトークンです。デジタル・アーティストのビープル(Beeple)氏が、『Everydays: the First 5000 Days』と題したたNFTアートが、クリスティーズ(Christie’s)のオークションで6,900万ドル(約75億1,000万円)で落札されたことにより、一躍脚光を浴びることになりました。

NFTはスポーツ界との結びつきも強く、ファンとチームやプレイヤーとの新しい交流手段として、導入する動きが活発化しています。特によく知られているのはNBAバスケットボールのケースで、NBA Top Shotは、シリーズとして大成功を収めています。

他にもNFTを活用するブロックチェーン・ファンタジーサッカーゲームのソラレ(Sorare)は、記録的な額のカードを売り上げています。また総合格闘技UFCのヘビー級チャンピオンのフランシス・ガヌー(Francis Ngannou)氏は個人的に発行したNFTで50万ドル(約5,440万円)以上を手にています。またUFCは仮想通貨関連の商標登録を申請しています。

多くの注目を集める一方で、NFTを中傷する意見もあります。多くのアーティストや研究者は、NFTアートを発行するためにブロックチェーンを使うことで、環境面での問題を引き起こす危険性に言及しています。これは主に仮想通貨のエネルギー消費問題に関わることです。

この点についてレッドブル・ホンダのホーナー氏は、テゾスがPoS(プルーフ・オブ・ステーク)アルゴリズムをベースにした、オープンソースのブロックチェーンであることを説明し、「エネルギー効率のよいテゾスのデザインは、我がチームに自然にフィットし、将来的な長期にわたる環境への取り組みにもぴったりと適合する」と述べています。

スポーツと仮想通貨の今後

スポーツリーグもまた、仮想通貨界との結びつきを強めています。最近ではインドにある3つのクリケットチームが、ファントークン・プラットフォームのSocios.com(ソシオスドットコム)に参加しました。

ソシオスドットコムにはこれまでにも、世界的に有名なサッカークラブのFCバルセロナ、パリ・サンジェルマン、ユベントス、ACミラン、マンチェスター・シティーなども参加しています。
5月のはじめには、NFLアメフトのチームであるニューヨーク・ジャイアンツも、ビットコイン投資ファンドのグレイスケール(Grayscale)と、仮想通貨に関するパートナーシップを結んだことを発表するなど、スポーツ業界と仮想通貨の関係はますます強くなっていくことが予想されます。

参考
Tezos Joins The Charge As Official Blockchain Partner

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