アメリカに本社を構える仮想通貨取引所クラーケン(Kraken)は12月7日、11月の仮想通貨市場の状況をまとめたレポートを公開。過去のデータと比較し、11月のビットコインの値動きの振り返りと12月の傾向について分析した。

2021年11月のビットコインのリターンは過去3番目の悪さ

今回のレポートでは、2011年1月から2021年11月までの約11年分のビットコイン月間のリターンとボラティリティのデータを利用。11月のビットコインのリターンは-7%と期待外れで、平均値の+48%を大きく下回り、2011年からの記録で過去3番目に悪い数値となった。

また同レポートでは、12月のビットコインの値動き関しても言及している。過去10年の12月のビットコイン平均リターンは+13%であるとし、12月のパフォーマンスが比較的低いのは市場参加者が節税のために売却したり、祝日で取引量が少ないことが影響している可能性があると指摘している。

なお過去のデータを参照すると、ビットコインの価格が最も上昇するのは4月と11月。11年の分析の中で、4月のビットコイン価格の平均リターンは46%、11月は48%となっている。一方でリターンが最も低い月は9月で-7%だった。

12月のビットコインの値動きには期待できず?

クラーケンのレポートによると、2021年11月のビットコインのボラティリティは61%で、10月の60%とほぼ変化が無かった。過去11年の11月の月平均82%と比較すると、今年の11月は価格変動の少なかった月だったことが分かる。

一方で過去10年間の12月のビットコインのボラティリティの平均は81%。しかし、2013年の12月ボラティリティが210%、2017年が149%のような異常値を考慮し、中央値を参考すると62%となり、1年の中でも4番目に低い数値となる。ボラティリティの最も高い月は1月で平均値は97%、最も低い月は9月で平均値は61%だった。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Kraken

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