- 大手テック企業を金融機関から除外を求める草案
- 米国会議員から「Keep Big Tech Out of Finance Act」と題された、大手テック企業によるデジタル資産の発行、維持、運用を禁止を促す議案が提出された。Facebookは7月17日より公聴会を予定している。
大手テック企業を金融機関から除外を求める草案
今週予定されている米フェイスブックの公聴会を前に、「Keep Big Tech Out of Finance Act(大手テック企業を金融機関から除外)」という議題草案が米下院の国会議員から提出された。この議題草案は、大手テック企業が金融機関になることを防止することを目的としている。
また、これらの企業が米国FRB(連邦準備制度理事会)の定義する「取引、アカウント単位、価値の保存の媒体として広く使用されることを意図したデジタル資産を発行、維持、運用すること」を禁止することも求めており、実質的に大手企業によるデジタル通貨への関与を禁止する草案となる。
同草案の内容によると、世界の年間売上高が250億ドル(約2.6兆円)以上で、主にオンラインマーケットプレイス、取引所、プラットフォーム事業に従事しているテック企業はすべて、禁止対象になる。これらの企業が、もしいずれかの条項に違反した場合は、1日につき100万ドル(約1億円)の罰金を科すという。
この草案は米下院金融委員会のスタッフによって提案されているもので、まだ正式事案ではないとしているが、公聴会を目前に、事態を大きく急変させかねない問題へと発展する可能性もある。
リブラに対する懸念から高まる過熱感
「Keep Big Tech Out of Finance Act」と題された提案は、米フェイスブックのリブラに対する懸念からきており、公聴会が近づくに連れて過熱感が増してきている印象を受ける。
「フェイスブックが提案するデジタル通貨とデータプライバシーの検討事項」と題された公聴会は、7月17日〜18日で上院公聴会と下院公聴会の2日間に渡って行われる予定となっている。公聴会での参加者は明かされていないものの、重要な事項を決定する為の重要な会合になることから相場への影響も考えられる。