ビットコイン(BTC)市況
7月以降、調整局面と下落トレンドの狭間に揺れるビットコイン(BTC)市場。9000〜9300ドルの防衛ラインを死守したビットコインは、再び反転攻勢のチャンスを伺っている。仮想通貨イーサリアムの関心指数が約1ヶ月で2.6倍に達するなど、変化の兆しも見られ始めた。

ビットコイン(BTC)市況

日経平均株価は反落で始まるもほぼ横ばい。

ビットコイン(BTC)は、下降チャネルの中央付近となる9300ドル付近(BitMEXチャート)で反発、下固めをしながら9800ドルまでの上昇を見せた。国内最大手のbitFlyerチャートでは、99万円を掘りに行く場面があるも、時間足ベースでも徐々に下値を切り上げ下髭をつけながら反転上昇につながっている。

7月以降は、調整局面と下落トレンドの狭間に揺れている。

大局的には依然として厳しい形状には変わりはないが、市場が下目線に傾倒したこともあり、そのまま貫通するには至らず。9000〜9300ドル付近の買い圧力もやはり強い。

海外のアナリストDave Balter氏は、米Fortune誌でビットコインのCMEの8月SQが8月31日であることを指摘。ビットコイン先物契約の大量売却を下落要因との見方を示していた。大口トレーダーに好まれるビットコインデリバティブ取引所DeribitのオプションSQも8月31日にあり、CME通過による一定の安堵感も背景にあるか。

直近3ヶ月のCMEビットコイン先物SQ前の値動きで価格が下落傾向にあったことは、ブルームバーグも指摘している。

出来高減少で閑散相場になりつつある中、価格の低迷するアルトコインへの関心度(検索ボリューム)も急速に低下しているが、イーサリアムは回復傾向も見られる。ETHのGoogle検索数は、直近最低値にあった7月28日〜8月3日と比較して、約1ヶ月間で2.6倍に達した。

Google Trends

これは、イーサリアム(ETH)の次期大型アップグレード「イスタンブール」が10月16日に予定されているほか、10月8〜11日にかけて大阪で開催される、イーサリアムの開発者向けカンファレンス「Devcon 5」(デブコン)の影響もあると見られる。

現時点ではビットコイン(BTC)市場やアルトコイン全体の地合いに引きずられる形でETH価格も下落傾向にあるものの、第5回目の開催となる今回は、ロンドン、上海、メキシコ、チェコを経て、初の日本での開催となっており、2020年に予定されるETH 2.0に向けた今後のビジョンに対しては、業界内外から多くの注目を浴びている。

ビットコイン(BTC)上昇時は、戻り売り圧力が鬼門の1万ドル前後を超えることができるか。下げた場合は、9000〜9300ドル付近を凌ぐことが出来るかどうかが当面の焦点となりそうだ。9000ドルを明確に割り込んだ場合、ドミナンスの観点からも、アルトコイン全体が投げ売りのような形で全面安となる公算が高い。ディセンディングトライアングル底抜けに対する警戒感は世界的に高く、直近でも断続的に「大きめの急落」が発生しているため、引き続き注意が必要な状況にある。

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