11月からの大きな下落トレンドにより、仮想通貨市場は総弱気相場。しかし12月17日頃からようやく反転の兆しが現れ、相場の雰囲気が変わっています。現在のチャートから今後の価格推移を考察していきましょう。
仮想通貨の時価総額推移
ビットコイン(BTC)価格が下落すると、それに比例して時価総額が減少します。
今年はこれまでずっと下落相場、時価総額はピーク時の91兆円から2018年12月初旬につけた11兆円まで、80兆円もの資金の減少があったことがわかります。(12月21日現在、時価総額は15兆円まで回復)
他市場では10月に暴落が起きたNYダウ、および日経平均株価も年足で陰線になる見込みです。
過去と現在のBTC/JPYチャート比較
BTC/JPYチャート週足【2018年10月30日】
前回の10月30日時点のチャートです。
この時点では、BTC価格が90移動平均線(90MA)ラインにタッチし、1BTC=70万円で下げ止まるかどうか、という節目でした。
しかし、その後価格はさらに下落して200MAラインに到達。”ここを下抜けるとまずい!” という記事を前回書きました。
→ビットコイン(BTC)は200日線を割ってはいけない、その理由とは?(11/26掲載)
では、現在(12/21時点)の週足チャートを見てみましょう。
BTC/JPYチャート週足 移動平均線【2018年12月21日】
このチャートを見ると、価格は200日線(200MA)にタッチしたのち反発しているのが見てとれます。200MAラインはBTC=35万円。現在はそこから10万円ほど巻き返し45万円で推移しています。
★ビットコイン(BTC)のリアルタイム価格・チャートはここから確認
今度は週足にボリンジャーバンドを表示してみます。
BTC/JPYチャート週足 ボリンジャーバンド【2018年12月21日】
ボリンジャーバンドのバンド幅はボラティリティを表します。上バンドと下バンドが開いている時は、価格が変動します。反対に、上下のバンド幅狭い時は、価格も小動きでレンジ相場になりやすい。
このようにボリンジャーバンドは価格推移に合わせて、バンド幅が拡大~縮小(収束)を繰り返します。
現在の仮想通貨相場の状況
10月から11月にかけてはバンド幅が狭く、価格があまり動きませんでしたが、11月以降は下方向にバンドが拡大し下落トレンドが発生しています。これをふまえて現在の状況を分析してみましょう。
ミドルバンド(中心線)
中心線のミドルバンド(ここでは20MA)の向きが全体のトレンド方向を示すため、現在はまだ下落トレンド
上バンドの動き
上バンド(+2、3σ)を見ると、バンドの形が上向から横向きに平行になってきています。これは上値が重い状態(価格:90~100万円)
下バンドの動き
下バンド(−2、3σ)を見ると、ラインの形は下向き(下落トレンド)です。この線が丸く上向になって来ると、これ以上の下げ止まりの可能性が高くなります。
今週のローソク足が「緑色=陽線」になり−3σから離れ、−2σに位置しています。下落リスクはまだありますが、バンド幅が収束する兆しがあります。
まとめ
- 時価総額増加
- 200日線で切り返し
- ボリンジャーバンド収束へ
これらの事象を見ると長期トレンドの大きな流れとして「価格の下げ止まりと、反発上昇」に期待が持てそうです。
【週足チャートの次なるターゲット】
- 移動平均線:72万円(90MA)
- ボリンジャーバンド:64万円(ミドルバンド)