分散型アプリケーション(DApps)やNFTなどの分析を行っているダップレーダー(DappRadar)は11月11日、仮想通貨取引所FTXによる影響とDAppsの関係についてのレポートを公開した。
エイリアンワールドではUAWが30.55%増加
今回のレポートでは、11月第1週と11月第2週におけるユニークアクティブウォレット(UAW)の変化について明らかにした。この比較によると、Web3ゲーム分野の多くのビッグタイトルにおいて、11月第2週のUAWは11月第1週のより増加しているという。ダップレーダーのゲームランキング上位常連のエイリアンワールド(Alien Worlds)では、11月第2週のUAWは、11月第1週のUAWと比較して30.55%増加した。1週間で39万1,900人のUAWがエイリアンワールドに接続したという。
なおダップレーダーは、「この統計は1週間分のデータしかないので、『FTXで起こったことの影響を受けないDAppsはない』と断言できるほどの情報量ではない」とも断っている。一方で、「Web3業界において1週間は長い時間であり、業界の多くのセクションがまだ稼働し、成長し、創造していることを確認できたのは心強いことだ」とも述べた。
他の分野の空間が成長するチャンスでもある
今回のレポートは、メタバースの価格の変化についてもまとめている。メタバースプロジェクトのアザーサイド(Otherside)では、28.34%増の1,019人のトレーダーがアナザーサイドの不動産を取引したという。販売件数も3.6%増の1,527件となった。ただし、アザーサイドのフロア価格、平均価格、時価総額、取引量の4項目については、ドル建てではすべて下がっている。ダップレーダーは、これらの価格の下落原因として、ETHの価値が低下したことが一因だと推測している。
また、メタバースプロジェクトのザ・サンドボックス(The Sandbox)においては、不動産とゲーム内アイテムの売買が、1週間の間に37万5,870ドル(約5,280億円)に達した。このような状況についてダップレーダーは、「人々はまだ仮想世界の一部になることに興味があり、将来このゲームがさらに人気を博したときのために、今のうちに良いポジションを確保しておこうということなのだろう」と述べている。
さらに同社は、「この一週間は、Web3業界にとって間違いなく悪い状況だ。しかし、お金や金融の影に隠れていない、他の分野の空間が成長するチャンスでもある。クリエイターが、利益以外の理由で人々が訪れたくなるような空間を作ることができれば、持続可能で本当に役に立つプラットフォームへと成長することができるだろう」とまとめている。
参考
・Blockchain Gaming Dapps Still Building Despite FTX Crypto Crisis
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