ネム(NEM)カタパルト、Elephantアップデートでハーベストの問題などを改善!

暗号通貨NEM(ネム)のカタパルトは、2020年の第1四半期のリリースに向け、開発や環境整備が進められている。NEM財団は、2019年10月3日にカタパルト開発コードネームElephant(エレファント)における第3のアップデートを発表した。今回は、ネームスペースやNEMブロックチェーン上で自由に発行できるトークンであるモザイクの使用で発生するレンタルフィーと、NEMネットワークの取引承認作業であるハーベストについての変更があるようだ。

ダイナミックレンタルフィー

NEMブロックチェーンでトランザクションを発生させると、手数料が要求される。ブロックチェーンのネットワークを維持するためには、この手数料は必要不可欠だ。手数料はネットワークの維持に貢献する人の財源になり、アクティビティを責任あるものとする。

現行のNEMブロックチェーンでは、モザイクやネームスペースを使用する際に、サービス料としてレンタルフィーが必要となる。ネームスペース(インターネットのドメインのようなもの)を取得し、モザイクを使ったサービスを提供したい人は、サービス料を支払うことにより使用することができる。現在は、ゼム(XEM)支払いによる一定額の固定料金となっているが、固定であるがために、XEMの価格が変動した場合において、安すぎるもしくは高すぎるという差異を生み出してしまう。

そのため、カタパルトでは最新のブロック出来高のネットワーク乗数を評価することで、サービス料金が修正されるものとなる。これにより、ネームスペースとモザイクのレンタル料金はネットワークの状態をもとに、適切な価格に調整されるものとなる。

永続的委任ハーベストアンロック

委任ハーベストは、ネットワークを維持するために必要なノードを運営せずに、報酬を受け取ることができるNEM独自の機能だ。ビットコイン(BTC)のマイニングのように特別な機材を必要としないため、比較的参入障壁は少ないように思う。ただし、現行における委任ハーベストは、委任先のノードに依存してしまうことが問題として挙げられる。

ノードがネットワークから切断されてしまうと、委任ハーベストの接続も切断されてしまい、委任ハーベストのユーザーは報酬を得られなくなってしまう。そのため、ユーザーは定期的にノードとの接続を確認しなければならず、切断されていた場合は再接続する必要があった。

今回のエレファントアップデートにより、NEMカタパルトでは永続的委任ハーベストアンロック(PDHU)という機能が実装される。これにより、ノードへの接続に関わらず委任ハーベストを行うことが可能となる。ノードが乱れた場合でも、そのノードが再度オンライン状態になれば、委任ハーベストを行っているユーザーは自動的に再接続される。

これまでの問題を改善したアップデート

エレファントのアップデートにより、NEMカタパルトの機能が少しずつ明白となってきたようだ。現行のNEMチェーンを稼働させてきた不具合や問題点に対しても、修正が加えられているようで、より使いやすいブロックチェーンとなってきているのではないだろうか。

また、カタパルトの開発コードネームはバージョンごとにA(Alpaca:アルパカ)→B(Bison:バイソン)→C(Cow:カウ)→D(Dragon:ドラゴン)→E(Elephant:エレファント)というようにアルファベット順に進んでおり、次はいよいよ最終段階のF(Fusicho:不死鳥)になる予定だ。コードネームに絡んだアートワークを含め、ローンチを楽しみにしたいところである。

ネム(NEM/XEM)の価格・相場・チャート

参考
Catapult Elephant Update – (Part 3)

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